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No.787
2014/10/27 (Mon) 00:38:58

今、最もオススメしたい本は「烏に単は~」からのシリーズだと以前申しましたが、もう1冊ついかです。

「サラの柔らかな香車」→「サラは銀の涙を探しに」のシリーズです。
つまり将棋の話。

サラちゃんは白人の美少女で、物語としてはサラについてはあまり語られない、というのは「香車」の感想を書いた際、ちょっと書きました(※「香車」では一つの対戦を軸に、この勝負に直截的あるいは間接的に巻き込まれた人々のことが語られていく形式です)。
続編の「銀の涙」ですが、また違う切り口で印象がガラリと変わりました。

序盤を読んでいる最中は、「香車」の方が好みだったのですが、「銀の涙」である人物の過去が語られてから、ぐいぐい引き込まれました。そこからラストまでの展開は、物語的でありながら、とても美しかったです。色んな小窓からエピソードが垣間見える様は、過去を語るうえでリアリティがありました。
コミカライズしたら売れるって…!

曰くサラとは何者だったのか。
数々の人々の人生にいたずれに触れ、かき回していく夢のような白人の少女。解る者だけには、初めから彼女の特別な感性に気付き、不気味に、そして無邪気に彼らの矜持を踏みにじっていく存在か――…。

ネタバレになるので、あまり言えないのですが、今回の巻で少しサラに人間味を感じましたが、大迷惑だな。
しかし残ったものを見れば、奇蹟のように必要な存在だったんだと実感しました。
無邪気で残酷で大迷惑で悲しい天使。

壁を乗り越えた者だけが見える景色があるとすれば、サラの存在はまさしくそれだったのだと思います。

ラストですが、好きですね――…。
あと脇役ですが、芥川親子が微笑ましくて仕方がないです。きっと見た目からして似た者親子だという像が頭の中で作り上げられました。


子供は何かを選択するたびに、大人になっていくんだと思います。
いつまでも子供じゃいられない。時間の経過であり、成長であり、終わりであり、始まりである。
時には残酷な真実に胸が少し痛みました。


オススメの1冊です。

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