※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.196
2012/03/30 (Fri) 22:11:22
一番下に追記をぽんっと置いてきました。
えーっと京極の「陽」についてです。
お返事は2つ前の日記にあります。ありがとうございます。
明日大雨らしいのですね。
パソコンを見に行こうと思っていたのに変更。さすがに大雨の中重い荷物を持って帰る気にはなれないのです。
日曜日は晴れるみたいなので、うん。日曜日に出直し、かな。
3月の読書があと2冊でちょうど10冊になるので、明日は読書にいそしみます。
それでですね、甘栗君(高校2年生)に心を奪われました。
本日の日記のタイトルは某GAGAさまの歌からきてます。
「甘栗と金貨とエルム」(太田忠司著 K川文庫)が凄かった…!
ストーリー的な面白さはもちろんあるのですが、これライトノベル的なんですけどモロハードボイルドなのっ! しかも冒険小説にしないでこんなに軽やかにハードボイルドを書くなんて本当に凄い!と読了後感心しきってました。
買ってよかった正解。
これ本当に出版社おかしいよ! (この本を手に入れるまで紆余曲折がありまして。大きめの本屋5,6件回っても見つからずネット本屋で注文したら「在庫がないため出版社に問い合わせてみますが、品切れの場合手配できない場合があります」と、つまり手に入れられない可能性があったわけです)
いやもうこれは営業さん本屋に売り込んでよ! 販促も頑張ろうよ!
軽ハードボイルドで冒険小説にならないものって初めて読んで、もうその興奮がすごくて! 全く冒険的な要素がないわけではないのですが、冒険小説は主にルパン的なドンチャン騒ぎな展開になるのですが、ハードボイルドは「一匹狼」「男のロマン」的なイメージがある通り、基本的に騒がしさは絶対条件ではないのです。むしろ影の主役みたいな、目立たずに暗殺者のような存在感?(語るには読書量が足りない現実です)
軽ハードボイルドにはあまり当てはまらないのですが、ハードボイルドの基本は一人称(一般的に「私」)で、主人公自身の描写が極端に少ない客観的な語り、となっているのです。淡々と、淡白に語られていくストーリーです。
だから本を読み慣れない人が読んでもつまらないと思うだろうし、ストーリー性重視の本が好きな人が読んでも面白みってあまり実感できないだろうと(実際にわたしこのタイプ)。
でもねこの甘栗君はハードなハードボイルドにそのまま変換できるような軽ハードボイルドだったので、かなりの衝撃を受けました。しかもしっかりとディテクティブな要素もあって、さらに推理小説としても大満足。
こんなに軽やかな推理小説のくせに、「その可能性をどうして…!」と気付けなかったときのダメージ(快感)。
インパクトは少し弱いのですが、これ今年の読書ランキングに入るかもしれない。
本当にK川、これを本屋さんに置いてもらえるようにして下さい。
あと多分双花好きの人にはちょっといい感じなね、甘栗君とそのお友達の関係だったりするのですが、なにぶん言葉を尽くして語っても本屋さんに置いてないという。
まあ読んだ本のことを書くときは自己満足以外の何物でもないのですが。
***追記***
やはり書かないと落ち着かないので語らせて下さい京極の「百鬼夜行 陽」について。
この「百鬼夜行」の短編シリーズ(「陰」「陽」)は完全にシリーズを読破いている人向けです。
なんて話を書くんだ京極…! と思う程真っ暗でどん底で救いようがない絶望的な話の数々に読みながら落ち込む。もの凄く落ち込む。だって、誰だって嫌なことから目をそむけたくなった経験はあるし、自分の失敗を人のせいにしたこともあるし、背徳的な喜びを感じたことがあし、めんどくさいと逃げ出したことがあると思う。
それをああやって書かれてしまうともう痛くた痛くて、「お願いだから救って!」と思わずにはいられなかったのです。
作中人物が救われるかどうかは本編を読めば解ることなのですが、読者が求めてるのは「こんな気持ちになってしまった自分たちをどうにかしてくれ」だと思うんですよ。
正直救われた気分ではないのですが、京極め、そうくるか…!と。あ、ある意味榎木津の話が最後にあることで救いを見出す人はいるかもしれませんが、あれも明るくはないですよ(苦笑)。
これ、榎木津の話を一番初めに読むのは別にいいのですがそれ以外は一番初めから読んだ方が良いです絶対!
正直あの話でもしかして場所柄的にああなのかなあ、と思って全部持って行かれた…!
さすが京極。これすらも絶対に彼の計画のうち。全てを制御してるんだ相変わらず!
正直この「百鬼夜行」の短編集は好きじゃなかったのですが、好きだ。好き。
もちろん本編には及ばないのですが、もうこんなあんな…! 京極やっぱりあなたの本が大好き。
待ってます。
********
えーっと京極の「陽」についてです。
お返事は2つ前の日記にあります。ありがとうございます。
明日大雨らしいのですね。
パソコンを見に行こうと思っていたのに変更。さすがに大雨の中重い荷物を持って帰る気にはなれないのです。
日曜日は晴れるみたいなので、うん。日曜日に出直し、かな。
3月の読書があと2冊でちょうど10冊になるので、明日は読書にいそしみます。
それでですね、甘栗君(高校2年生)に心を奪われました。
本日の日記のタイトルは某GAGAさまの歌からきてます。
「甘栗と金貨とエルム」(太田忠司著 K川文庫)が凄かった…!
ストーリー的な面白さはもちろんあるのですが、これライトノベル的なんですけどモロハードボイルドなのっ! しかも冒険小説にしないでこんなに軽やかにハードボイルドを書くなんて本当に凄い!と読了後感心しきってました。
買ってよかった正解。
これ本当に出版社おかしいよ! (この本を手に入れるまで紆余曲折がありまして。大きめの本屋5,6件回っても見つからずネット本屋で注文したら「在庫がないため出版社に問い合わせてみますが、品切れの場合手配できない場合があります」と、つまり手に入れられない可能性があったわけです)
いやもうこれは営業さん本屋に売り込んでよ! 販促も頑張ろうよ!
軽ハードボイルドで冒険小説にならないものって初めて読んで、もうその興奮がすごくて! 全く冒険的な要素がないわけではないのですが、冒険小説は主にルパン的なドンチャン騒ぎな展開になるのですが、ハードボイルドは「一匹狼」「男のロマン」的なイメージがある通り、基本的に騒がしさは絶対条件ではないのです。むしろ影の主役みたいな、目立たずに暗殺者のような存在感?(語るには読書量が足りない現実です)
軽ハードボイルドにはあまり当てはまらないのですが、ハードボイルドの基本は一人称(一般的に「私」)で、主人公自身の描写が極端に少ない客観的な語り、となっているのです。淡々と、淡白に語られていくストーリーです。
だから本を読み慣れない人が読んでもつまらないと思うだろうし、ストーリー性重視の本が好きな人が読んでも面白みってあまり実感できないだろうと(実際にわたしこのタイプ)。
でもねこの甘栗君はハードなハードボイルドにそのまま変換できるような軽ハードボイルドだったので、かなりの衝撃を受けました。しかもしっかりとディテクティブな要素もあって、さらに推理小説としても大満足。
こんなに軽やかな推理小説のくせに、「その可能性をどうして…!」と気付けなかったときのダメージ(快感)。
インパクトは少し弱いのですが、これ今年の読書ランキングに入るかもしれない。
本当にK川、これを本屋さんに置いてもらえるようにして下さい。
あと多分双花好きの人にはちょっといい感じなね、甘栗君とそのお友達の関係だったりするのですが、なにぶん言葉を尽くして語っても本屋さんに置いてないという。
まあ読んだ本のことを書くときは自己満足以外の何物でもないのですが。
***追記***
やはり書かないと落ち着かないので語らせて下さい京極の「百鬼夜行 陽」について。
この「百鬼夜行」の短編シリーズ(「陰」「陽」)は完全にシリーズを読破いている人向けです。
なんて話を書くんだ京極…! と思う程真っ暗でどん底で救いようがない絶望的な話の数々に読みながら落ち込む。もの凄く落ち込む。だって、誰だって嫌なことから目をそむけたくなった経験はあるし、自分の失敗を人のせいにしたこともあるし、背徳的な喜びを感じたことがあし、めんどくさいと逃げ出したことがあると思う。
それをああやって書かれてしまうともう痛くた痛くて、「お願いだから救って!」と思わずにはいられなかったのです。
作中人物が救われるかどうかは本編を読めば解ることなのですが、読者が求めてるのは「こんな気持ちになってしまった自分たちをどうにかしてくれ」だと思うんですよ。
正直救われた気分ではないのですが、京極め、そうくるか…!と。あ、ある意味榎木津の話が最後にあることで救いを見出す人はいるかもしれませんが、あれも明るくはないですよ(苦笑)。
これ、榎木津の話を一番初めに読むのは別にいいのですがそれ以外は一番初めから読んだ方が良いです絶対!
正直あの話でもしかして場所柄的にああなのかなあ、と思って全部持って行かれた…!
さすが京極。これすらも絶対に彼の計画のうち。全てを制御してるんだ相変わらず!
正直この「百鬼夜行」の短編集は好きじゃなかったのですが、好きだ。好き。
もちろん本編には及ばないのですが、もうこんなあんな…! 京極やっぱりあなたの本が大好き。
待ってます。
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