※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.883
2015/11/01 (Sun) 22:32:35
引き続き敏ちゃんを読んでます。
「隠蔽捜査」の一作目――というかシリーズもののようなので、まだまだ読んでいくことが出来ますねっ。
さて、この「隠蔽捜査」ですが、やられたやられました。
あらすじ
警察庁総務課長を拝命する竜崎は、日々の仕事を精力的に熟す傍ら、エリートとしての矜持を抱きつつ、権力を持つ故に自らの任務を全うしようという信念を持っている。そのあまりにも真っ直ぐな姿勢に小学校の同級生だった警視庁刑事部長の伊丹からは「変人」と言われていた。同じ警視長という階級だが、中央省庁で働いている竜崎は伊丹に優越感を抱きつつも、虐められていた過去を拭いきれずにいた。ある日、元凶悪犯が被害者になる殺人事件が発生し、現場の対応の悪さに竜崎が伊丹に詰め寄るが、捜査の動きは鈍いままで気に喰わない。そんなある規則性を見出してから、警察という組織の進もうとしている方向に疑心が芽生え始めたと同時に、家庭で息子の取った行動が竜崎を動揺させる。正しさとはなにか。竜崎は苦悩しながら歩むべき道を見据えていく。
読み始めで竜崎に抱く印象は「は、やなヤツだ」と言ったところでした。
伊丹に虐められ、スポーツやコミュニケーション力ではかなわないからこそ、勉強では負けるもんかと励み、東大卒で警察庁に入庁。出世コースを突き進む竜崎は、東大以外大学じゃないと思っていて、一流私立大学を合格した息子に浪人させてまで東大に進学させようとしています。国家公務員としてやっていくには東大に入らなければならないのだそうです…。
読みながら電車の中でテンション最悪でした。大事なのはなーかーみーでーしょー、と。自分の子供のことを認めないなんて、息子可哀想だー、とかなんとかの憤りがありました。
警察では国家公務員第一種試験に受かった人たち――俗にいうエリートは、僅か一年ほどでその他の先輩刑事たちの階級を追い越してしまい、年下の上司として始めは所轄に君臨し、それが気持ちよかったと思い返しているその様子には反感を覚えました。
ところがどっこい、そんなお偉いさんが同僚の伊丹から深夜に発生した殺人事件の連絡に飛び起きて駆け付ける。刑事ではないのに上司やらは寝ているような時間に、スーツに着替えてこれが警察官の使命だとばかりに。よく来たなと軽口をたたく伊丹にも当たり前だと言わんばかりに。
決していいヤツではないけれど、そんなやなヤツではないじゃん、と感心してしまいました。
そして竜崎の息子が起こしたある事件と、発生している事件に対する警察組織の対応に苦悩しながら「変人」と言われる元となる信念に従って決断していく様子は、胸が熱くなる。
組織の方針が原理原則から外れてしまうことがままあるかもしれません。きれいごとばかりではいかないから、という言い訳って本当は何の意味も持っていません。それって本来なら異常なことですよね。異常なことが毎回続くのならば、異常ではなくすようにルールを作ればいいのではないでしょうかね。
どうしたら被害を最小に抑えられるかが危機管理、と竜崎は言います。
現行のルールに当てはめることを前提にています。それが仕事として向き合う事件だろうと、自分の家族の中に起きた事件だろうと、違いはない、と徹底している姿勢は東大云々というやなオジサンの面を抜きにしてかっこいいと思いました。
臭いものに蓋をしても、いつか開かれることにはもっと臭くなって、波紋は大きくなっていることでしょう。
なかなか――いや面白かったです!
「隠蔽捜査」の一作目――というかシリーズもののようなので、まだまだ読んでいくことが出来ますねっ。
さて、この「隠蔽捜査」ですが、やられたやられました。
あらすじ
警察庁総務課長を拝命する竜崎は、日々の仕事を精力的に熟す傍ら、エリートとしての矜持を抱きつつ、権力を持つ故に自らの任務を全うしようという信念を持っている。そのあまりにも真っ直ぐな姿勢に小学校の同級生だった警視庁刑事部長の伊丹からは「変人」と言われていた。同じ警視長という階級だが、中央省庁で働いている竜崎は伊丹に優越感を抱きつつも、虐められていた過去を拭いきれずにいた。ある日、元凶悪犯が被害者になる殺人事件が発生し、現場の対応の悪さに竜崎が伊丹に詰め寄るが、捜査の動きは鈍いままで気に喰わない。そんなある規則性を見出してから、警察という組織の進もうとしている方向に疑心が芽生え始めたと同時に、家庭で息子の取った行動が竜崎を動揺させる。正しさとはなにか。竜崎は苦悩しながら歩むべき道を見据えていく。
読み始めで竜崎に抱く印象は「は、やなヤツだ」と言ったところでした。
伊丹に虐められ、スポーツやコミュニケーション力ではかなわないからこそ、勉強では負けるもんかと励み、東大卒で警察庁に入庁。出世コースを突き進む竜崎は、東大以外大学じゃないと思っていて、一流私立大学を合格した息子に浪人させてまで東大に進学させようとしています。国家公務員としてやっていくには東大に入らなければならないのだそうです…。
読みながら電車の中でテンション最悪でした。大事なのはなーかーみーでーしょー、と。自分の子供のことを認めないなんて、息子可哀想だー、とかなんとかの憤りがありました。
警察では国家公務員第一種試験に受かった人たち――俗にいうエリートは、僅か一年ほどでその他の先輩刑事たちの階級を追い越してしまい、年下の上司として始めは所轄に君臨し、それが気持ちよかったと思い返しているその様子には反感を覚えました。
ところがどっこい、そんなお偉いさんが同僚の伊丹から深夜に発生した殺人事件の連絡に飛び起きて駆け付ける。刑事ではないのに上司やらは寝ているような時間に、スーツに着替えてこれが警察官の使命だとばかりに。よく来たなと軽口をたたく伊丹にも当たり前だと言わんばかりに。
決していいヤツではないけれど、そんなやなヤツではないじゃん、と感心してしまいました。
そして竜崎の息子が起こしたある事件と、発生している事件に対する警察組織の対応に苦悩しながら「変人」と言われる元となる信念に従って決断していく様子は、胸が熱くなる。
組織の方針が原理原則から外れてしまうことがままあるかもしれません。きれいごとばかりではいかないから、という言い訳って本当は何の意味も持っていません。それって本来なら異常なことですよね。異常なことが毎回続くのならば、異常ではなくすようにルールを作ればいいのではないでしょうかね。
どうしたら被害を最小に抑えられるかが危機管理、と竜崎は言います。
現行のルールに当てはめることを前提にています。それが仕事として向き合う事件だろうと、自分の家族の中に起きた事件だろうと、違いはない、と徹底している姿勢は東大云々というやなオジサンの面を抜きにしてかっこいいと思いました。
臭いものに蓋をしても、いつか開かれることにはもっと臭くなって、波紋は大きくなっていることでしょう。
なかなか――いや面白かったです!
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