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No.736
2014/06/15 (Sun) 23:12:51

  
読了、皆川さん「海賊女王」。
いやー、上下巻合わせて1000ページ越えなんて、まあアラウンド90歳なのに、脱帽するしかありません。そして膨大な文献をあたる仕事の丁寧さはスバラシイ!
写真の真ん中の紅白の二冊がそれです。
周りに他の本を配置したのは、いかに膨大なページ数かというのをヴィジュアル化して解りやすくする意図があります。
そのため選んだのが我が蔵書の中で一冊のページ数が最大の京極の煉瓦本「絡新婦(略)」、左はおそらくこのブログの読者の多くが持っているであろう雪野さんの「骸骨(略)」。
今気づきましたが妖怪(絡新婦)と骸骨に挟まれて海賊がいるってシュール(笑)。
いやまあ私が持ってる本なんて(略)。

 分厚さで勝負したら皆川さんの勝利でした。(※単行本と文庫本の違い、単行本の表紙に使われている板紙の分厚さや、本文用紙の分厚さの違いがあるため、大雑把な比べ方です)


内容は、アイルランドのゲール(海賊)の氏族であるグローニャと、グローニャに使えるグローニャの男たるアランの戦いのお話。
驚いたのは、グローニャは実在する女海賊だという点です。皆川さんの創作だと思っていたのですが、自ら海賊の棟梁となり率いていて、しかもエリザベス女王と面会した記録まで残っているなんて…! よくぞ膨大な歴史の中で彼女を見つけ出したもんだ、としか言いようがありません。
エリザベス女王の時代はイギリスは二流国から一流の大国へと移り変わる変遷の時代。父王ヘンリー8世がローマンカトリックと絶縁したのを引き継ぎ、ローマンカトリックとの確執、大国スペインとの争い、植民地経営、さらに本書のメインであるアイルランドとの戦いといった、まさに激動の時代が生々しく描かれています。

しかしながらエリザベスI世といったら、ヴァージンクイーンのイメージなのですが、まあ相当お遊びになっていたようで結局掌で転がされる愛人の小物加減が面白かったです。そりゃセシルのような切れ者ならともかく、顔が取り柄の愛人が天下の女王様にかないっこないぜぇ、君。

個人的には皆川さんはミステリの方が好きです。
しかし簡単な歴史小説や時代小説とは一線を画す、膨大な資料の後ろ盾がある太い線で描かれる世界はまさに皆川ワールドで、やはり重みが違い面白かったです。

さて、明日からは小野さんのゴーストハントシリーズを一気読みにかかります。

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