※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.636
2013/12/27 (Fri) 22:52:35
お返事はひとつ前にあります。ありがとうございますっ!
仕事おさめですね。咳がごほごほ出るので、お酒は最近ほとんど飲んでません。
「船に乗れ!」三巻読了。
痛いほどの青春小説でした。
痛いほど若さがキラキラしていて、痛いほど後悔が押し寄せてきて、痛いほど美しさにうっとりし、痛いほど繊細さに眼をそむけたい場面がありました。
凄い本でした。
人とは違うと信じ込んでいた自分が、普通だと認めなければならなくなる残酷な瞬間と気付かないふりをしなくてよくなる安堵。
それまでのすべてを否定して、新しい道を歩まなければならない不安。
不快感からとんでもないことを引き起こしてしまったことへの後悔。
痛いほど真っ直ぐな感情と、侮辱されたと受け止める繊細さと、それを言葉にできないプライド。
仲間と全力をつくし、実力をぶつけあい、作り上げたものへの満足。
音楽は自由で美しいという実感。
回帰録だからこそ――大人の視点で書かれているからこそ、大人の自分が読むと過去の喜びと後悔がずどんときます。うわあああ…。私には響きすぎて鬱モードに入りそうです(苦笑)。
著者も音楽学校を出ているチェロ奏者でしたし、一巻目の解説から半分くらい自伝が混じっているのではないでしょうか。だから作者が「書くのが辛い」と感じた部分が、本当に痛みを伴います。
「一瞬の風になれ」などの栄光の物語は違った、しかしこれも青春小説です。ずとおおおんと圧し掛かる美しさと混沌が混じった、リアリティがあるとんでもない青春小説です。いつか国語の試験問題にもなりそうだなあ、と思うのは私だけでしょうか。
主人公津島サトルは音楽学校へ通うチェロ奏者。
音楽家一族に生まれたとう環境があるため、音楽には詳しく音楽的な部分も深く述べられていますが、難しいって程ではないです。弦楽器のことが他の楽器より詳しく述べられています。
サトルの環境ゆえ音楽の薀蓄があるのはいいとして、哲学がどうたら語るのはちょっと面喰いました。きっとあれです。かっこいいからバンドをやろう、かっこいいから洋楽をきこう、という高校生的な思考みたいなものでしょうが、哲学ねぇ…。まあそれが倫理の金窪先生との話につながっていくのですが、こんな高校生は嫌だと思いました(苦笑)。
サトルはいけ好かない面を持ち合わせているため、反感を持つ場面もあります。
ネタバレになるためここら辺の面が作用を及ぼす出来事についての感想は割愛します。
普通の高校生とは立ち位置が異なるサトルですが、しかし述べられているのは、誰もが思春期に抱くような悩みや葛藤で、瑞々しく語られているためずるずると引きずられましたね…。
数年後に再び読み返したいですね。その時、もう少し穏やかに受け止めることが出来たらいいなあと思ってます。
現在読書中は「天地明察」です。上を読了。
面白いですね…!! 春海の為人が心地いいです。
関孝和! 和算の人ですね。たしかこの人は今でいう微分積分を独自に生み出したんじゃなかったでしたっけ…(曖昧)。江戸時代の日本の数学はかなり高度だったことに驚いた記憶があります。さて、どんなふうに登場するのでしょうか(登場しますよね?)。下巻が楽しみです。
仕事おさめですね。咳がごほごほ出るので、お酒は最近ほとんど飲んでません。
痛いほどの青春小説でした。
痛いほど若さがキラキラしていて、痛いほど後悔が押し寄せてきて、痛いほど美しさにうっとりし、痛いほど繊細さに眼をそむけたい場面がありました。
凄い本でした。
人とは違うと信じ込んでいた自分が、普通だと認めなければならなくなる残酷な瞬間と気付かないふりをしなくてよくなる安堵。
それまでのすべてを否定して、新しい道を歩まなければならない不安。
不快感からとんでもないことを引き起こしてしまったことへの後悔。
痛いほど真っ直ぐな感情と、侮辱されたと受け止める繊細さと、それを言葉にできないプライド。
仲間と全力をつくし、実力をぶつけあい、作り上げたものへの満足。
音楽は自由で美しいという実感。
回帰録だからこそ――大人の視点で書かれているからこそ、大人の自分が読むと過去の喜びと後悔がずどんときます。うわあああ…。私には響きすぎて鬱モードに入りそうです(苦笑)。
著者も音楽学校を出ているチェロ奏者でしたし、一巻目の解説から半分くらい自伝が混じっているのではないでしょうか。だから作者が「書くのが辛い」と感じた部分が、本当に痛みを伴います。
「一瞬の風になれ」などの栄光の物語は違った、しかしこれも青春小説です。ずとおおおんと圧し掛かる美しさと混沌が混じった、リアリティがあるとんでもない青春小説です。いつか国語の試験問題にもなりそうだなあ、と思うのは私だけでしょうか。
主人公津島サトルは音楽学校へ通うチェロ奏者。
音楽家一族に生まれたとう環境があるため、音楽には詳しく音楽的な部分も深く述べられていますが、難しいって程ではないです。弦楽器のことが他の楽器より詳しく述べられています。
サトルの環境ゆえ音楽の薀蓄があるのはいいとして、哲学がどうたら語るのはちょっと面喰いました。きっとあれです。かっこいいからバンドをやろう、かっこいいから洋楽をきこう、という高校生的な思考みたいなものでしょうが、哲学ねぇ…。まあそれが倫理の金窪先生との話につながっていくのですが、こんな高校生は嫌だと思いました(苦笑)。
サトルはいけ好かない面を持ち合わせているため、反感を持つ場面もあります。
ネタバレになるためここら辺の面が作用を及ぼす出来事についての感想は割愛します。
普通の高校生とは立ち位置が異なるサトルですが、しかし述べられているのは、誰もが思春期に抱くような悩みや葛藤で、瑞々しく語られているためずるずると引きずられましたね…。
数年後に再び読み返したいですね。その時、もう少し穏やかに受け止めることが出来たらいいなあと思ってます。
現在読書中は「天地明察」です。上を読了。
面白いですね…!! 春海の為人が心地いいです。
関孝和! 和算の人ですね。たしかこの人は今でいう微分積分を独自に生み出したんじゃなかったでしたっけ…(曖昧)。江戸時代の日本の数学はかなり高度だったことに驚いた記憶があります。さて、どんなふうに登場するのでしょうか(登場しますよね?)。下巻が楽しみです。
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