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No.128
2012/01/24 (Tue) 20:28:59

***追記***
春コミ法事騒動(命名)に決着。いや18日挟むならちょっと「別の日にした方が良いんじゃない?」とか提案しようかなあとかも思ってたのですが、大丈夫でした。ということで今のところ予定がないので一般参加出来そうな気がします。
今いい感じにやせてるので(笑)このまま体重をキープ!してやるっ!
*****


「恋忘れ草」(北原亜以子)読書中。
直木賞受賞作を読みながら、どうやって双花で料理してやろうかという考えが頭をもたげたとかそんなまさか(笑)。短編集で直木賞って他にいたっけ、と考えたところ直ぐに苦笑しました。
彼がいました。わたしの大好きなあの人が(笑)。
あ、この北原さんが片手以上両手未満の恋愛小説のひとつです。他に「塩の街」と「図書館戦争」と「阪急電車」と「クジラの彼」(有川さん)、「花のあと」と「玄鳥」(藤沢修平)も恋物語だっけ?「嗤う伊右衛門」(京極)と「どきどきフェノメノン」(森博嗣)の合計9冊?おお、思ったより持ってた。「空(略)」と「海(略)」は恋愛はサイドだから入れてません。
 
で、料理されました(冒頭)。一番下の「つづき」からネタをお楽しみください。
 
寒いので冬になると必然的によく部屋の中心(つまりリビング)にいます。そこでキーボードをたたいていたりするのですが「何を毎日そんなに書くことがあるの?」と聞かれると「読んだ本の感想」と直ぐにいい訳がでます(笑)。まあ実際そんな時もあるけどそんな時は全体の1/3くらいだったりします。
現在母に貸し出し中の本が「アルバイト探偵(アイ) 調毒師を捜せ」(大沢在昌)です。また解りやすい感じの冒険小説(軽ハードボイルド)な題名です。大沢大夫(大夫はコードネーム)に軽ハードボイルド書かせたら右に出る者がいないと思ってます。こんなにストレスフリーで読めちゃう本って、なかなかないお気に入りです。そう言えば今日サイン会やってたんだっけ…。おう、行けばよかった(笑)。
 
昨日の夜中に爆笑○題が出ている番組で本好き芸人が集まって本のプレゼンをしよう!みたいなコーナーがあって、ついつい観ていたのですが夜中に怒ったよわたしは。ある芸人さんが「この本は○○という言葉終わるんです!かっこいい!」みたいなことを言いだして、まあその終わり方は確かにかっこいいんだけど
それ言う!?言っちゃいかんだろう!もし視聴者の中に読書中の読者がいて、それをばらされたら楽しみが減るでしょうがっ!!読者やこの番組を見て「読んでみよう」と思った人が、実際そこまで辿りついたときに「ああ!なんていい終わり方なんだ!」という感動が半減するこれじゃダメだよっ!
と一緒に観ていた母に熱く文句を言いました(迷惑)。せめて「最後の言葉がかっこよくて感動できるんです!」とかにとどめるもしくは編集がそこを誤魔化してくれれば云々と滔々続く十二時過ぎ。
そういう販促は反則だっ(最後ギャグかいっ!)。(←このギャグは変換という偶然が産んだものです)
久々に綾辻さんが読みたいです。ことごとく本好きから評価が高い「精霊の守り人」にも興味があります。あと三浦しをんのエッセイが妄想大爆発で笑えるらしいので読もうかな、と思ってるのですが、それよりマラソンの方を読んだ方がいいのでしょうか(笑)。
 
では小話が続きます。





元気が良い子供たちの背中を「こら前を見て行け!」の言葉と微笑で見送った。
手習場を片付ける。飛び散った墨に「あのやんちゃ兄弟が」と口では毒づきながらとんでもなく優しい顔をした。背丈を計った子供たちが勝手に傷つけた柱の線にも苦笑と小言で許してしまう。絳攸はこの仕事が好きだ。子供に教えるのが。
コンコンと扉が叩かれた。はてそんなことをするような生徒がいたか。首をかしげたが思い浮かばない。
墨で汚れた手を洗ってから、と思ったら引き戸が恐る恐ると言った様子でゆっくりと開けられた。そこから顔をのぞかせたのは絳攸の膝小僧くらいの丈の子供ではなく、扉をくぐらなければ入れない様なデカブツだった。絳攸がいたことに驚いて、「あの気配がしたから」とかもごもご言い訳めいたことを口にした。
しきりに汗をかいて視線をきょろきょろさせた色男なんてろくなもんじゃない。が、もしかして子供たちの親かもしれない。こんな身なりがいい――というか明らかにボンボンの子供が町の手習所に子供を預ける訳がない。訳がないが万が一の可能性がないわけでもないから邪険にはしないでおくが、笑顔で迎え入れる奉仕精神はくれてやる必要はないはずだ。
あ、とか、う、とか声を詰まらせる挙動不審の男に冷たい視線を浴びせた。
「御用件は何でしょうか」
「あ…えっと…」
はっきりしない様子にイライラしてくる。我慢我慢、と呪文を唱えながら脳内でそろばんの問題を考える。今回は大福を使ったから次は最中とみたらし団子にするか。それとも落雁いやこの間食べたおはぎも美味しかった。そうだ明日豆大福を買いに行くか。ああ、そうじゃなくって問題だ。
あの!という声に楽しい思考が遮断された。ジロリと絳攸よりさらに背の高い男を睨む。これも気に入らない箇所だ。
「私を弟子にしてください!」
シーンという効果音がひとコマ入った場面から目を移して。
「ここは子供の手習い専門だ。お引き取り願おう」
やたら顔がいいふざけた男を締め出してやった。

***

ガンガン扉が叩かれる音が聞こえる。初めは優しいものだったがすっかり三行半を叩きつけられ締め出された夫が「開けてくれー!お美代開けてくれー!」と懇願しているようだ。まあそんなお美代さん夫婦は置いておいて。
絳攸は最後の落雁を口に入れ茶を飲んだ。いつもは至福の時のはずなのに、最近はいたって美味しくない。味覚は精神に左右されると書いてあったのは本当だと嬉しくないが身をもって知った。
これでは外聞が悪すぎる。手習所の師範ははっきり言って評判が命だ。誰だって行儀や素行が悪い師範に子供を預けはしないだろう。で、こんな風に知らない男――それも嫌味なくらい顔が整った見た眼でそれと解る大金持ちが、同じくらいの年の男が住むボロ屋の前で毎日待ちぼうけときたら最悪だ。それも日が沈んでからずっと立っている。これで三日目。筆を買いに出た時の好奇心に満ちた白い眼を無遠慮に向けられたのを思い出して絳攸は舌打ちをした。
裾を払って立ち上がる。足音を断てないように間口まで来たのだが、音が止んだ。何か腹が立つ。
戸が外れるんじゃないかってくらい勢いを付けて開いたら、案の定例の男がいて。絳攸に目通りがかなったことに安堵した緩んだ表情で、あ、と言った。あ、とはなんだ。
「勘違いしないでいただきたい。あなたの行為は近所迷惑および営業妨害です。お引き取り下さい」
高速で扉を閉めようとしたら、それを男の手が止める。
「これ!持って来たんだ」
と告げられたのは、都で一番人気の見つき先まで予約でいっぱい。今一番手に入りにくい幻とまで言われる和菓子だった。
絳攸が落ちた瞬間だった。
 
***
芋ようかんを楊枝で切って口にほ放り込む。甘さ控えめで上品なそれに満足しながら緑茶をすすった。
「で、要するにお前はその潜入捜査とやらで手習所師範に変装する必要があるんだな」
そうなんです、と男――知りたくもないが藍楸瑛は整った顔で苦笑した。
「やはりそういうことは手習所の師範に直接聞いた方が良いと思って、あなたのことろへ。年齢が近いのもありましたが、あなたの評判はすこぶるいい。厳しいが褒めるときは褒め、知識もあり、子供たちの態度が見違えるようになったと聞きました。実際お会いしてみると芯が通った方だという印象を受けて、この人だって思ったんです」
コイツ絶対女たらしだ、と絳攸は内心毒づいた。ペラペラペラペラよくもまあ世辞が出てくるものだ。嬉しいと思ったら負けだ。
「だがな、そう言っても手習所の師範は簡単じゃない。はっきり言ってお前には無理だ」
少し困った顔をしただけの楸瑛にムッとする。根性がない。土下座してでも頼みこめよ、と思った。実際そうされても教えてやる気はないのだが。
「意地悪で言ってるんじゃない。一つ、時間がない。二つ、お前みたいな見るからにボンボンじゃ潜り込んだところで怪しまれて川にドボンがオチだ」
「無理、でしょうか」
「無理だな」
目を瞑ってきっぱりと言い切った。多少長い沈黙のあと、片目だけ開いて楸瑛を見てみると、しゅんとしていた。あああ何だその顔!男なら!男ならしゃきっときりっとしろ…!
「だから」
言いたくないが絳攸は続けた。
「俺が協力してやる」
「え?」
目を丸くして男に、堂々と宣言してやった。
「俺が潜り込む」



楸瑛に何が(笑)!?
皆様の脳内で発展させて下さればと思ってます。

これひっそり3回に分けて書いたのですが、萌だけではここまでが限界なので、以後続きはないものと思ってください。


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