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※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
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No.717
2014/05/03 (Sat) 23:43:58

加納さんの「モノレールねこ」が面白かったです、といのは置いといて。

幼馴染に10年ぶりくらいに会いました。
幼稚園から中学まで一緒の友達で、高校が別々だったため連絡を取る回数がぐっと減り、そのうちお互い音信不通になり…というコースをたどっていました。
しかし共通の友人で一番大人しい子なのですが、なんと年に数度連絡を入れてくれる子から、幼馴染の近況を聞き、また連絡先もおしえてもらい、ドキドキしながらメールを送信しました。
その時に思ったのが、迷惑メールに思われないようにしなきゃ、ということでした(笑)。

で、本日飲みに行きましたが、全然ブランクを感じませんでしたね。
そして初めて出会ったんです。
わたしと同じペースでお酒を飲む人に…(笑)!

わたしはお酒のペースがはやくて、ジュースかお茶のようにごくごく飲みます…。
まあ今日もいつも通り飲んでいたら、友達とおかわりのタイミングが見事に同じ(笑)。初めてですよ初めて! このリズムでお酒を飲む人!!
しかもお互いお酒を飲んでも酔わない(笑)。

近況等々を語っていたら、

幼馴染(二十代<同い年・独身・実家暮し・女)が家を買っていたことが判明しました。

借金が〇万あるんだよねーあはは、っておい! めちゃくちゃエライ…!!
その子の家はちょっと大変だったので、本当になんかもうすごいなあと思いました。
婚期が…とか言ってましたが、わたし男ならこんな親孝行ができる優しくてしっかりしていて笑顔が絶えない嫁が欲しいよ?

またあおーね、と約束し、さらに年末年始に旅行するかもしれません!

図書館学だかなんだかを大学で学んでいたようなので、本の話をふったら今はゲーマーになっているそうです。で、わたしの読書生活をちょっと話したら、「何か面白い本ないの?」と問われて、まあご想像通りかと思いますが京極をプッシュしました。
いやあのね、実生活でやり取りがある人に京極の本はなかなか勧めませんよわたし。だってまず本を手に取ってくれないしね…。でもその子とわたしはあまりにも息がぴったりだったので、勧めたら読んでくれそうな予感がしました(笑)!
本の作りのこととか話して、もう余人が聞いていたらあまりにもマニアックで引かれただろうなあ(笑)。本文用紙の白色度の話やフォントについてですよ(笑)!? お互いそういった業界で働いているわけでもないのに。

イヤー時間があっというまに過ぎました!
楽しかったああああああおおおおお!

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No.716
2014/05/01 (Thu) 00:22:54

読了「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」。
いや、何よりもまず言いたいのは

何故翠をあんなキャラにした…!!

読者の8割は同じツッコミをしたと思いますが、いかがでしょうか。

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No.715
2014/04/27 (Sun) 13:23:17

朝から読書で、読了「王妃の帰還」。話題の柚木麻子さんの作品は2冊目になりますが、好みのどんぴしゃでした。
お嬢様学校の生徒たちのお話なのですが、クラス内のグループやらヒエラルキーやらのお決まりの設定があって、正直ね、わたしはそこらへんに疎くて、違和感を感じるのですが、物語としてはもう大変楽しませていただきました。女のいやーなところを描くだけではなく友情面もしっかり展開していくのが感動的でした。

あらすじ:
お嬢様学校である聖鏡女学園中等部二年の範子のクラスに王妃として君臨している滝沢さんが、ある日公開裁判で失墜した。姫グループのトップに立つ彼女はハブられ、成り行き上なんと範子、チヨジ、リンダ、スーさんがいる地味グループへ入ることになったのだ。我儘で傲慢な彼女の言動に辟易し仲間との結束が壊れそうになる中、思いついたのがプリンセス帰還計画。学校での波乱の日々に加え、家庭での変化――…。これまで平和な学校生活を過ごしていた範子だったが、王妃のせいで嵐の日々が始まるのだった。

王妃こと滝沢さんは本当に「え、なにこの子」って感じの、「王妃」という言葉が描く高貴などといったポジティブなイメージのかけらなどなく、ネガティブサイドの傲慢だとかがぴったりの顔がイイだけの正真正銘嫌な女で、振り回され悪意が育つ範子の内面に共感しました。
たしかに付き合う友達によって言葉遣いって変わるんですよね。Yというギャル系の子とよく一緒にいた時は私も面白おかしく結構過激な言葉を使ってました。
自分が大切に思っている物を口汚く否定されると傷付きますよね。知らなかったからと言って言っていいことと悪いことがある。そういうことを全くわきまえない嫌な女が滝沢さんで、どうしてこんな子がクラスを支配していたんだろう、と範子ともども呆れ果てました――とそんな感じに同調していきます。

範子やチヨジといった個性的な子が集まるグループですが、本当にみんな仲がいいんだなあというのを感じて、それが心地よかったです。派手な子が集まるグループってどうしてもいじめとかなんか問題が起きやすいのですが、ハブられた子を受け入れるグループっていうのが存在するのはリアリティがあります。というか中学時代、私の所にローテーションで仲間外れにされていた子たちがよく避難してきてましたし、本当にあるよねー、と(苦笑)。しかし受け入れたからってそういう側が教室中から冷たい目で見られるという環境ではなかったですし、それによってこっちまで虐められるなんてなかったなあ。

よく思うのがいじめを題材にした物語で、クラスの女子全員が一人を虐めなきゃいけない、拒否したらこっちが虐められるって本当にあるんですかね? そこまで結束力があるクラスなどあるんでしょうか? だってさ、派手なグループは派手グループ、優秀な人たちが集まるグループは優秀グループ等々、一つのクラスに数個のグループがあって、それがひとまとまりになるってことはなかなかないと思うんだよなあ…。
と横道にそれました。そこら辺は女子高ならではの何かがあるのかもしれませんね。

さて、そんな王妃に振り回され精神的にダメージを受けるのを防ぐためにプリンセス帰還計画なるものを思いつく――という展開あたりから、心躍る! え、ミステリ的というか知的ゲーム的になっていくのかなあ、と。まあどういうことをするのか、はともかく、そこからが本当にドキドキわくわくひやひやズドーンといろいろ浮き沈みとうとうあって、ひたすら楽しかったです。
友達に対して自分とあの子が一番仲がい――という幻想を抱くのは学生時代にありがちです。その子が他のこともとても仲良くしているのを見て嫉妬する自分に驚いたり。
友情って難しいですよね。友達だろうとも自分の方を向いて欲しい。一番に気にかけて最優先にしてほしい。
そんなリアルでうざったい感情までにも手を伸ばされていて、女のじとっとした内面の難しい描写が鬱々としすぎず、いいバランスで述べられていました。

いや、面白い!
今年のランキング入り候補です!

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No.714
2014/04/26 (Sat) 23:58:56

久々に六本木上陸、な本日でした。
先日デッサン会なるものに参加した話はまた今度。

相変わらず私は六本木での遊び方が全くわからないので、右往左往するのですが、本日はTORAYAカフェからのお店ぶらぶらからの白人のイケメンと遭遇でした(笑)。
ええとえええと。ヘアケアのアジエ〇スのイベントブースが用意されていて、そこで試供品を配りさらに、新商品をイメージしたノンアルコールカクテルが振る舞われていたのですが、客引きに白いスーツを着たイケメン外国人が二人いて、もうなんか六本木すごー、って感じでうきうきでした。

今日一緒にいた友達が「ねえ、声かけてみようよ」と肘を突き合ってふざけられるような感じの子ではないので、「かっこいいねえ!」とひそひそ話をしただけだったのですが(←主に私が)、例の大学でピアノを学んでいた先輩とならノリで話しかけてたかもしれないです(笑)。や、軽い女じゃないですって! かっこよかったし六本木だし(?)!

さらにESCA〇Aのファッションショーをアリーナで行っていて成り行きで観ました。
もうね、皆カッコイイの! すらっとしてて顔小さくて足細くてまっすぐで。楽しかったです。
で、モデルとして参加していた神田〇のの他にも、お客さんたちもお洒落なので、モデルやファッション誌の編集者(編集プロダクション)、アパレル関係の人たちなんかが招待されてるんだろうなあ、と思った矢先にド〇小西を見つけました(笑)。いや、初めにハットが見えて、髪形や体系の雰囲気から「ドンっぽい」となって、そしたらドンでした。他に川島〇お美がいたのがわかりましたが、美人さんがたくさんいらっしゃったのでもっといろんな方が招待されていたのだと思います。

毎週何かイベントはやっているだろうし、そんな感じで六本木はまあこうやって楽しむところなのかなあ、と思いました。

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No.713
2014/04/25 (Fri) 12:22:28

いやー。自分で驚くほどミスが続いて落ち混んでます。まあ、先週の仕事ことで、先週はいろいろ改心した矢先にこれですかー、と。同じ失敗は2度してはならんのになあ…。楽しく生きるために過去は引きずらないと決めているのに、いやらそもそもいちいちそう思ってる時点で気にしいなのですが、まあたまにはすどーんときます。
フォローは終わったので、あとはまあ自分の頑張り次第ですよねー…。何がって、信用回復が。金曜日だというのにはあ。
失敗したら自分が一番辛いので、ミスしないよう、気をつけますと、思うのは自分勝手?
周囲に迷惑をかける心苦しさも、その結果の冷たい視線も(被害妄想込み)結局は自分にかえってくるんだから。
はあー…。帰るまでには復活します。

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No.712
2014/04/23 (Wed) 23:13:24

ご存じのとおり(?)本が好きで、ミステリが好きで、なんかもう激しく好きなんです。
直木賞や本屋大賞、映像化した本しか読まないようなほわーんとした本好きとはちがって、ガチで本が好きで活字が好きで語れます。映像化した作品の原作は映像化等する前に読んでいたいし、テレビの展開なんかも推理小説的に考えれば読めることもあるし、みんなが面白いという本なんかも、どっぷりとこっちがわに浸かっている人たちからすれば極端な表現をすれば「素人って解ってないよねフッ」って感じですスミマセンわたしもまだまだ修行中です。
先日普通の人(※特に読書が好きと言うわけではない人)で、わたしのこの燃え盛る本好きをしらない人に「休みの日はミステリとか読んでますよ」みたいな一文を入れてメールを送信したのですが、よくよく考えてみたら、これやっちゃいけないパターンでした。
ええ。ミステリの表記です。
ミステリーじゃなくてミステリと書くのは、そっちの人ですよそうですよね…!
推理小説なーんて言葉を使えばよかったのー?
と、慌てました。

さて、そんなわたしは図書館に行くと、一番初めに確認する棚が、返却図書のところです。
わたしの読書量なんて本好きとしてはたいしたことないので、まあ作家なんて知らない。新しいであいはえてしてそういうところからうまれるのです。とはいってもかりない時のほうが多いです。
が、出会ってしまったんです。

「ミステリーを科学したら」っちゅー題名の本です。
いやね、なんかね面白そうだなって思ったんですよ。で読了しましたが、よかったです。
出血の仕方やら劇薬のアレコレから…。作者が元医学部教授で推理小説家なので、リアリティの程度がすごいです。面白いの。推理小説家がいかに大変か思い知りました。
今ではすっかりミステリが大好きなわたしですが昔は嫌いでした。
その理由が解った気がしますし、さらに好きになった理由もつかめたような感じがあります。
そんな一冊を通勤に読んでいて、あと数ページで終わるってところで駅についてしまったんです。だからお昼の時に読んでしまえ、と思って自分の席で読んでいたら
「何読んでるの?」
と。

いやね、どんなマイナーな本でもいいんですよ。
ただ、この手のマニアックな本だと恥ずかしい! そろっと背表紙を見せましたが「面白そうね」とは仰っていましたが、しかしこれ一般人的にはどうなんですかって感じがあって、大丈夫わたしドン引きされてない、と不安になりましたね。

さらに同じ人が今期のドラマの話をしていて、「ルーズヴェルト・ゲーム」ってどんな話なの、となった時に企業の野球部の企業小説という設定とともに「ルーズヴェルト・ゲーム」というのがどういうゲームのことを言うのかその由来までうろ覚えながらまあいいましたよね。あ、原作中に出てきますよ。
「え、政治の話じゃないんだ」
そうなんですよ。

という本好きですが、今日もショッピングに行ってきました。
明日が楽しみです。

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No.711
2014/04/20 (Sun) 23:28:12


約束の2時間前に色々画策して乗り込んだ、江の島ですが、友達の電車が人身事故でストップして、どうしよう、というのが前の日記でしたが、その後友達は家の人に別の路線の駅まで送ってもらって約束より1時間弱遅れましたがたどり着けました、というのが落ち合うまでのすったもんだでした。
で、本日の目的はえのすいですえのすい。
小学校の時に遠足でやってきて以来、15年ぶりくらい、などと思っていたら、思いっきり10周年って書いてあって「計算が合わない!」事件発生。推測ですが、遠足は「新」になる前だったんじゃないかなあ、というところで手を打ちました。

しかし、なにあそこ。超楽しかったです…!!
まずクラゲ君たちが美しかったです。


クラゲショーに「綺麗綺麗!」とひたすら言い続け、動画を取ってる人の邪魔をしたの、私ですスミマセンッ!
クラゲの水槽だけじゃなくて、是非説明書きにも注目してください! 面白いです。スタッフのクラゲ愛を感じます。


いやしかし、もっとすごいのがあります。
ずばり、イルカショー…!!

2種類あって、2種類とも観ました(笑)。
この写真↑のカラフルなお姉さんたち「アクアン」が出てくるのは、イルカがひたすら飛ぶの。いや、飛ぶ飛ぶ飛ぶ飛ぶ、飛びすぎってくらい飛ぶ…! しかも餌をあげないんですよすごい…!超面白くてかっこよくてすごくて感動しました。このお姉さんたちも本当にカッコいい!
イルカショーの前に友達に向かって「私は今日イルカにかけてきたの」とショーが始まる15分ほど前にあの寒い中場所取りを済ませたかいがありました。

もう一種類は5頭ものイルカがひたすら芸をみせるの。アシカさんが前座宜しく初めに出てきて、なごませてくれるのですが、もうそこからのうようよいるイルカたちのショーがすごい…!


↑息がぴったり…!!

もうひたすら楽しかったです。今度は晴れた日にもう一度行きます…!
年間パスポートを買おう(笑)!

さらに、鎌倉エリアへ移動。
長谷寺と鶴岡八幡宮を観ました。
この日のテーマはえのすいと鎌倉の藤でしたが、まだ藤には早かったです…! 残念しょぼーん。来月の初旬に再度訪問したいです。

というとても楽しい休日でした。

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No.710
2014/04/20 (Sun) 10:45:48

友達と江ノ島で待ち合わせ…に私は予定の2時間前にやってきて、いろいろ仕込んでおくつもりでした。
休みなのに6時45分に起きた、この遊びに対する姿勢は我ながら時々恐ろしい(笑)。
でまあ、仕込みが終わって余った時間はbillsにでも行って、彼のパンケーキでも食しながら本でも読むか…なんて計画してました。
が。落とし穴がそこにはあったのだった。

友達の乗る電車が人身事故でストップ!
2時間前にまえ乗りしたんだけど私(笑)。
で、仕込は解除し、billsにのりこんだら、並んでましたっておちです。

なんで、どこかのお寺でやってた骨董市でも見ながら友の到着を待ちます。
ざーんねん!

しかし、わたし絶対人生を楽しみ尽くすまで死ぬもんか、と思っていて、さらに日曜日なんて素晴らしき日に死ぬなど考えられないです。人身事故…。自殺とは限りませんが、日曜の朝から少し落ち込みますね。

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No.709
2014/04/20 (Sun) 00:29:48

左の頬に違和感を感じてキーボードをタッチしていた左手を無意識に遣ると、ひりひりとした感覚に大した痛みでもないのに楸瑛は顔を歪めて再度手を戻した。端正な顔立ちに似合わない片頬の赤さは、男らしく整った容貌を持つ者につきものの勲章みたいなものだと考えているし、気さくな人柄が周囲に厭らしさを感じさせないことまで知り尽くしている。
被害は少し痛い頬と、眼鏡。弾かれた眼鏡は弦の部分が歪んで使い物にならなくて、パソコンのデスクの横に畳んでおいてある。
なんだか妙な苛立ちがあった。
――別れたくなんかない。あなたが好きなの…!! あなたじゃなくちゃダメなの…! 負担になんてならないから…。お願い私の側にいて…ッ。
常に一部の隙もない化粧で元から派手な顔立ちをさらに華やかに仕上げ、魅力的なつり上がったと大きな瞳と赤い唇で完璧な微笑を向ける女が、ボロボロになりながら叫んだ言葉を思い出す。その瞬間、楸瑛は冷めたのを自覚した。彼女のせいではないし、泣いて必死に縋る姿をかっこいいとすら思った。自分には出来ないことだから。
――おや、初めからお互い本気にならない約束じゃなかったかい? とにかく私の気持ちは変わらわないし、そんな私と一緒にいることは君のプラスにはならない。頭のいい君のことだから解ってるだろ、別れるしかないって。
彼女の絶望した顔。俯いた時に唇を噛んで、再び向かい合った時には燃えるような怒りを瞳に宿していて、傷付きながらも決断をしたのが解った。
楸瑛は態と卑怯な言い回しをしたし、多分それを彼女は理解して、やり直す可能性など残っていないこと、そして気遣うフリして自分勝手な意見を押し付けて酷い男を演じていることに傷付いて怒ったのだ。
左の顔の皮膚が引き攣る。
男に顔を殴られるのと、女に頬を張り倒されるのは痛みが違う。特に彼女のは効いた。軽薄で自分勝手な男を演じた楸瑛に対して、楸瑛が求めるような感情的な女を演じて、平手を放ったのは彼女なりの復讐だし、攻めるつもりなど毛頭ない。彼女が独りで部屋で泣くのは想像ではなくてきっと現実に起こっていることで、罪悪感で満たされた。
どうして、と思う。
初めから遊びだと互いに認識しての関係だったが、本当に魅力的な女性だった。
綺麗な人だし、頭の回転が早くて、会話も面白い。見た目だけじゃなくて中身がちゃんとある女性で、茶目っ気があって、冷静だけど情熱的で、心が広くて大きくて――…。今まで付き合った人の誰よりも素敵な人で、もしかしたら、という予感があった。もしかしたら、彼女なら、本当に好きになれるかもしれない。
でも、ダメだった。これは彼女が悪いのではなくて、楸瑛の問題で、そのことに今落ち込んで、苛立っている。彼女が楸瑛に相応しくないのではなくて、彼女に楸瑛が相応しくないのだ。楸瑛の内面が。
嫌いだ。
――誰かを本気で好きに慣れない自分が嫌いなのだ。
思わず出た溜息とリズミカルなキーボードのタッチ音を響かせながら鬱々とした思考回路に陥っていたことを自覚して、苦笑した。
「そんなことを考えながらする作業じゃないよ、な」
めったにない独り言の最後の「な」の部分でEnterを派手に響かせる。一瞬の空白の後にギュルギュルとパソコンの回転が上がった不愉快な音が続いた。不気味なサウンドをBGMに冷めた珈琲を啜って冴えない気分を味わいながら、その時を待つ。不意に画面に黒い線が走って白くなる。
――来た。
「初めまして、だね」
マグカップを片手ににっこりと微笑んだ先には、人の顔が浮かんでいた。珍しい銀の短髪で眼を閉じている。
プログラミングで理想の相手を作ってみようなんていう気まぐれを起こした自分が可笑しい。そこまで追い詰められていたのか、まさか――などと心の中で突っ込んでいたら。
「え、あ、あれ?」
直ぐに異変に気付き、デスク横に畳んで置いた眼鏡をかけたが、曲がった弦のせいでずり落ちて斜めにかかっても、映像は変わらない。ゆっくりと瞼が押しあがり覗くの蒼い色で――。
「――初めまして、マスター」
音域にすればアルトよりもうんと低い声。
「……ええと、君の名前は?」
「絳攸。李絳攸」
決定的だ。それは男の名前で、弦が歪んだ眼鏡を通して何度確かめても、向かい合っているのは整った顔をしているが男なのは間違いようがない。
「えっと…」
――設定間違えたか?
どんな追及の会議の場でも切り抜けてきた話術を有する口が、久々にどもった。
「マスター?」
「…楸瑛でいいよ。よろしくね。ところで絳攸、気分はどう?」
途端に盛大に顔をしかめて「最悪だ」と言い放ったプログラムに、楸瑛は斜めにかかった眼鏡をずり落ちさせながら、「それはすまないね」と酷くぎこちなく笑いかけてみせた。

※ ※ ※

冒頭は以上のようにできました。
展開もなんとなく決めてるのですが、ここまで書いて満足してしまったのですがどうしようといいますか、出来た部分ってほとんど楸瑛の女性問題というかなんというか鬱々とした感じでしたね(苦笑)。どうしてこんな暗い人間にしてしまった、と自問自答すれども解りません。書いてるときって結構無心というか、見えたまんまを書いてる感じなので、そういう楸瑛が見えたってことなんでしょうが。

気が向いたら続きを書こうかなあ。同じくらいの長さで2回分くらいかなと思います。書けるかなあ…。


というのはいいとして。
今日、駅の近くでよそ見して走っている小学生の少年にぶつかられて尻もちをつきました。
小学生君は「ごめんなさい。大丈夫ですか!」と素直な少年で、お姉さんとしては別に怪我もなく大丈夫でその対応に感心しながら「大丈夫だよ。前を見て歩いていきなさいね」のようなことを言ってみました。
しかし衝撃でしたね。自分の胸の高さくらいしかない小学生に激突されて倒れるなんて。意外にやわだったのか、というのに驚きました。

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No.708
2014/04/19 (Sat) 19:29:46

フライパンが壊れました。

………。
先月は笛吹きヤカンの笛が壊れ、新調しました。
年末はお玉が壊れました。

……何だろう。実家で私が料理をしているタイミングで次々物が壊れている気がして、落ち込みます。
フライパンに関しては、取っ手の部分が数年前から熱によって劣化していたのが今日ぽろっといったのですが、よりにもよって今ですかっていう気分です。
というわけでフライパンを購入しようとネットで調べてみるわけです。
焦げ付かないの、羨ましいしテフロンコーティングかなあ、なんて。

しかし、テフロンって数年の命なんですってね、と驚きました。
寮暮らしをしていた時にテフロンのやっすーいフライパンを使っていたことがあるのですが、あれはひと月待たずにボロボロになってしまうクオリティだったので、ちゃんとしたものが欲しいなって。実家のフライパンはテフロンではないのですが、私が幼稚園の時に購入したもので、20年くらいは使ってるんじゃないかなあって感じです。
で、まあ長く使えるフライパンを探してみると、ドイツ製がいいだとかうんたらかんたら出てくるわけですが、高いのねやはり。鉄のフライパンはお手入れが絶対私には向かないと思うし…。
で、まあ今使ってるフライパンのメーカーを調べてみたら、20年近く使っているだけあって「え、これなかなかのお値段だ」となり、我が乏しいポケットマネーで買い替えるのを少し迷いました。
が、情報社会で生きている現役世代の女子たる私は閃いたわけです。

取っ手、売ってるんじゃない?

ビンゴ!
検索かけたらものの数秒でたどり着きました。我が寂しきポケットマネーで十分まかなえます。
ちなみに我が母は現在ベトナム旅行中で、その間に物を壊したわけですから、母が留守の間に元通りにしておくというスマートな展開を夢見たわけですが、閲覧した某通販サイトで件の取っ手は送料がかかるんです。
……まあ数百円なんですがね、薄い文庫本が購入できるんですよね。そして我が母上はアマ○ンプライムの会員なわけです。いや、紆余曲折があるわけでもなくお試しで会員になって、お試し期間前に解除するのを忘れて年会費が引き落とされたからプライムさんなんですが、しかしある日彼女はこういいました。
「プライムって絶対お得だよね。年会費だって数回注文したらその送料無料分で相殺されるし」
とかなんとか笑顔で言ってました。娘たる私はおおお、と少し仰け反りました。
で、まあなんか我が母はたまにネットショッピングをしてます。

というわけで、ベトナムにいる母にメールをしました。

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