※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.696
2014/03/29 (Sat) 23:10:59
夏に向けて身体を改造中です。お風呂上りにマッサージしたり、腹筋したり、よし、背筋も鍛えよう。
喉がまだ本調子ではないので走りに行けないのが残念です。
本日の夕食は、ズッキーニとキャベツ(+その他食材数点)のペペロンチーノ。なかなか上手くできましたっ。
※ ※ ※
文官と武官が並んで回廊の奥へと進んでいく。身振り手振りを交える武官と、そんな男に呆れながらも時折笑った顔を向ける文官は、気心が知れているのが感じられ、楽しそうだ。長身の二人組が突き当りを曲がり、見えなくなったところで、手入れされた庭院の草むらが、がさがさと音を立て、にゅっと人が飛び出てきた。
ぱらぱらと落ちる葉も、落ちずに頭や肩に引っ付いたままの葉や小枝は紅黎深の眼中には一切入っていない。閉じた扇で口元を隠し、千里眼でも持っているかのような双眸は、絳攸と楸瑛が消えた回廊を穴が開くほど見つめていた。
という黎深様の親心物を書いて、もっとギャグっぽくするつもりだったのに重くなったので没。
試行錯誤を30秒くらいして、書き方を変更しました。↓
どうやら養子が男に狙われているらしい――というくらいじゃ紅黎深は驚かなくて、ふーん、厄介な展開にならなければいいが、とだけ思ってのほほんとしながら相変わらず仕事もしないで、尚書室で壁の向こうから聞こえる部下の激務ゆえの呻き声を聴き流し、ふんぞり返って座りながら美味しい茶を啜っていただろう。というのも絳攸が男に狙われるのは実は初めてじゃなくて、いつのころから竹の子みたいにぐんぐん育ってしまってしかも仕事しろなどと口うるさくなって可愛くないが、小さいころはそれなりに見れたコドモだった、と思う。そこら辺の塩をかけられたナメクジやへのへのもへじみたいな洟垂れ小僧よりか、はっきりした顔立ちだったし。
十六歳で官吏になんてなって、朝廷で働くようになってからは、どこぞの押し売りの如く男女見境のない状態で、しかし絳攸はそんなの気付いた様子もなく、嫌がらせに怒り、仕事に燃えていた。若くて見目が麗しい子供なんて魑魅魍魎が跋扈する朝廷では、狼の中の子羊よろしく、貞操が危なくて、こっそりと影を付けて見守っていたが、国試で絳攸に負けた藍家の男が暗躍して、大事に至らなかったから、絳攸は女嫌いになってしまったが自分が狙われているのは金とか権力とか後ろ盾とかそんな事情が絡んでいるからだ、くらいの認識しかない。
それでその藍楸瑛がどうやら絳攸のことを想っているらしい――と耳にしてしまったら、茶なんて啜っている場合ではない。黎深の脳内には一瞬にして数十、数百もの場面が浮かんでは消え浮かんでは消え浮かんでは消えた。それは過去の回想の一場面だったり、想像した未来だったりしたわけだが、その未来に藍楸瑛、お前はいらないのに何で出てくるんだ。
――絳攸の子供が見たかった。
とは思わなくもないが、そもそも血なんて細事だと思うのは、紅家の血が嫌いな黎深だからこそで、拾ってきた絳攸だって大切だからだ。ここまで思考を飛躍させたのは、あの藍楸瑛が本気で口説いたら落ちない奴などいないからだ。
全くあり得ない話で仮定するのですら悍ましいが、藍楸瑛が黎深を口説いたところで鼻で笑って、不祥事の一つや二つ、三つや四つ捏造して釘を刺したところだろう。ああ気持ち悪い。でも絳攸は藍楸瑛に多少なりとも好感情を抱いているし、恋愛慣れしているとは思えないから、流されて――なんてこともありえなくはなくて、多分藍楸瑛は絳攸の気持ちが自分の方へ向くように画策して手に入れてしまうだろう。
でも、絳攸が選んだ道なら仕方がない、というのが黎深の結論で、何度考えても、頭の中で藍楸瑛を鬼悪魔のように人格を捻じ曲げても、それは変わらなかった。出来た親過ぎる自分が困る。
まあそういうことだから、せめてもの嫌がらせに、藍楸瑛に刺客でもお見舞いしてやることにした。ちょうど黎深に取り入ろうと犬猿の仲の藍家にちょっかいを出しましょうかとかなんとか身の程知らずのチョウチンアンコウみたいな男がいたのを思い出して、使ってやることに決める。黎深が手を回せば証拠なんて残らないことが証拠になって、証拠なんてないから裁判にはならないが痛くもかゆくもない腹を探られるのは不愉快極まりないからこそのチョウチンアンコウだ。そもそもこのアンコウ男はいろいろ不正をしていて、そのせいで吏部の仕事量が増えて、絳攸もなかなか休めずにいる原因で、つまり諸悪の根源なんだから始末したら褒められてしかるべきなのだが、秘密裏の行動だけに惜しい。
アンコウ男が用意できる刺客なんてたかが知れてるから、こっそり手をまわして精鋭を与えてやるし、そもそも本気で仕留める気などない。ちょっと狙われてるよ君、という無視できないほどの殺意を四方八方から流し続けて、あの藍楸瑛の神経をちょっとすり減らしてやろうというだけだ。
絳攸を手に入れたいのならほんの少しくらい苦労するべきだろう。
※ ※ ※
……30秒試行錯誤した結果が↑で、つまり舞城さんを意識した書き方にしたのだけれど脱線しましたってヤツです。
喉がまだ本調子ではないので走りに行けないのが残念です。
本日の夕食は、ズッキーニとキャベツ(+その他食材数点)のペペロンチーノ。なかなか上手くできましたっ。
※ ※ ※
文官と武官が並んで回廊の奥へと進んでいく。身振り手振りを交える武官と、そんな男に呆れながらも時折笑った顔を向ける文官は、気心が知れているのが感じられ、楽しそうだ。長身の二人組が突き当りを曲がり、見えなくなったところで、手入れされた庭院の草むらが、がさがさと音を立て、にゅっと人が飛び出てきた。
ぱらぱらと落ちる葉も、落ちずに頭や肩に引っ付いたままの葉や小枝は紅黎深の眼中には一切入っていない。閉じた扇で口元を隠し、千里眼でも持っているかのような双眸は、絳攸と楸瑛が消えた回廊を穴が開くほど見つめていた。
という黎深様の親心物を書いて、もっとギャグっぽくするつもりだったのに重くなったので没。
試行錯誤を30秒くらいして、書き方を変更しました。↓
どうやら養子が男に狙われているらしい――というくらいじゃ紅黎深は驚かなくて、ふーん、厄介な展開にならなければいいが、とだけ思ってのほほんとしながら相変わらず仕事もしないで、尚書室で壁の向こうから聞こえる部下の激務ゆえの呻き声を聴き流し、ふんぞり返って座りながら美味しい茶を啜っていただろう。というのも絳攸が男に狙われるのは実は初めてじゃなくて、いつのころから竹の子みたいにぐんぐん育ってしまってしかも仕事しろなどと口うるさくなって可愛くないが、小さいころはそれなりに見れたコドモだった、と思う。そこら辺の塩をかけられたナメクジやへのへのもへじみたいな洟垂れ小僧よりか、はっきりした顔立ちだったし。
十六歳で官吏になんてなって、朝廷で働くようになってからは、どこぞの押し売りの如く男女見境のない状態で、しかし絳攸はそんなの気付いた様子もなく、嫌がらせに怒り、仕事に燃えていた。若くて見目が麗しい子供なんて魑魅魍魎が跋扈する朝廷では、狼の中の子羊よろしく、貞操が危なくて、こっそりと影を付けて見守っていたが、国試で絳攸に負けた藍家の男が暗躍して、大事に至らなかったから、絳攸は女嫌いになってしまったが自分が狙われているのは金とか権力とか後ろ盾とかそんな事情が絡んでいるからだ、くらいの認識しかない。
それでその藍楸瑛がどうやら絳攸のことを想っているらしい――と耳にしてしまったら、茶なんて啜っている場合ではない。黎深の脳内には一瞬にして数十、数百もの場面が浮かんでは消え浮かんでは消え浮かんでは消えた。それは過去の回想の一場面だったり、想像した未来だったりしたわけだが、その未来に藍楸瑛、お前はいらないのに何で出てくるんだ。
――絳攸の子供が見たかった。
とは思わなくもないが、そもそも血なんて細事だと思うのは、紅家の血が嫌いな黎深だからこそで、拾ってきた絳攸だって大切だからだ。ここまで思考を飛躍させたのは、あの藍楸瑛が本気で口説いたら落ちない奴などいないからだ。
全くあり得ない話で仮定するのですら悍ましいが、藍楸瑛が黎深を口説いたところで鼻で笑って、不祥事の一つや二つ、三つや四つ捏造して釘を刺したところだろう。ああ気持ち悪い。でも絳攸は藍楸瑛に多少なりとも好感情を抱いているし、恋愛慣れしているとは思えないから、流されて――なんてこともありえなくはなくて、多分藍楸瑛は絳攸の気持ちが自分の方へ向くように画策して手に入れてしまうだろう。
でも、絳攸が選んだ道なら仕方がない、というのが黎深の結論で、何度考えても、頭の中で藍楸瑛を鬼悪魔のように人格を捻じ曲げても、それは変わらなかった。出来た親過ぎる自分が困る。
まあそういうことだから、せめてもの嫌がらせに、藍楸瑛に刺客でもお見舞いしてやることにした。ちょうど黎深に取り入ろうと犬猿の仲の藍家にちょっかいを出しましょうかとかなんとか身の程知らずのチョウチンアンコウみたいな男がいたのを思い出して、使ってやることに決める。黎深が手を回せば証拠なんて残らないことが証拠になって、証拠なんてないから裁判にはならないが痛くもかゆくもない腹を探られるのは不愉快極まりないからこそのチョウチンアンコウだ。そもそもこのアンコウ男はいろいろ不正をしていて、そのせいで吏部の仕事量が増えて、絳攸もなかなか休めずにいる原因で、つまり諸悪の根源なんだから始末したら褒められてしかるべきなのだが、秘密裏の行動だけに惜しい。
アンコウ男が用意できる刺客なんてたかが知れてるから、こっそり手をまわして精鋭を与えてやるし、そもそも本気で仕留める気などない。ちょっと狙われてるよ君、という無視できないほどの殺意を四方八方から流し続けて、あの藍楸瑛の神経をちょっとすり減らしてやろうというだけだ。
絳攸を手に入れたいのならほんの少しくらい苦労するべきだろう。
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……30秒試行錯誤した結果が↑で、つまり舞城さんを意識した書き方にしたのだけれど脱線しましたってヤツです。
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