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No.38
2011/10/09 (Sun) 03:13:15

東野圭吾の「白夜行」を読んで、読了後ちょうど友人からスカイプが飛んできたので
「聞いて!」と感想をきかせたのですが、それをちょっと改良して転載します。

なんていうか、批判傾向にありますが、物語り全体としては悪くは無いです。
一部の気に入らない点を執拗に取り上げてるので、そういうのが許せる方
ネタばれがあるので既に読んだ事あるまたは読むつもりはない方
のみ折りたたみへどうぞ。

チャットでスピード重視と言う事で口調がかなりフランクです。読み返すと自分でも嫌になるくらい雑なので、注意して下さい。
*****

そういえばさっき白夜行を読み終わって むーん これが世の中からそんなに評価受けるんだ とおもった。
 
構成力や着想はすばらしーんだけど文章に魅力がなかったと言う致命傷。
もし読むつもりがないなら鬱憤を聞いて。
一言で言うととんでもない悪女の話だった。
文章に魅力がないと言ったがもし彼女視点で書かれたらトンデモ悪女だけに良くなったかもしれない。
でもまあ魅力的な悪女に仕上げようとしてる努力はひしひしと伝わるんだけどさ、なにぶん性悪すぎて感情移入なんてこれっぽっちも出来ない悪女。

ちょっとグロ系な話になるんだけれど(ごーかん系の話になるので注意)
 
普通さ、自分が小学校のころに親の都合で売春をやらされてたとしてさ、 自分に敵対する子を懐柔するためにその子を襲わせたりしないでしょ。 ここがもう本当に胸糞悪いと思った。しかも被害者複数。芸がないのも気に入らない。

一人目:中学の同級生でライバル的存在
 彼女を襲わせてそのくせ自分はただの目撃者。お嬢様学校に通ってたから噂が流れれば精神的ショックはより深くなるから、「絶対に誰にも言わない!」「あなたを守って見せる」と言って、ライバルはあっさり陥落。まあ実際には犯されてなくて、上半身裸にされたとか全裸にされたとかくらいだったから普通に読み飛ばした。
 
二人目:親友
地味子(親友)が大学生になって彼氏が出来た。超高物件の彼氏で顔よし性格よし血統よし。地味子がおしゃれに目覚め華麗に変身。でもね、その地味子を襲わせたのよまた。
ま た か!
ってなるじゃん読んでて。またまた犯されてなかったけど、精神的ショックで高物件彼氏と別れ、後々その悪女が地味子の彼氏のことを好きだったのではって言う示唆があって
うわーーーー
となった。その示唆が与えられるまでは目的のためには手段を選ばない悪女って印象だったのに嫌気がさした。
 
 そして三人目 が最悪すぎてこいつきちくきちくきちく!!!!と嫌悪。
三人目:再婚相手の連れ子(長女)
小学生だか中学生の子なんだけど 悪女の魔性を直感的に悟って、結婚に反対してたんだけど父親がメロメロで脳みそやられてて結局再婚。でも娘は事あるごとに反抗して、それを快く思わない父親。びみょーな年頃の娘の心情を無視するこの姿に「こいつ馬鹿」と烙印を押し、悪女はなんとその子を襲わせたの。
しかも今度は未遂じゃなくて本当にやってしまったんだ…。
んでね偶然発見した振りをして 「大丈夫、誰にも言わない。二人だけの秘密」とまあいけしゃあしゃあとのたまい 尚且つ夜怖くて眠れない娘に
 「自分も幼いころこういう事されてた。しかも複数に」 「あなたの心情は解るわ」「私が守るから」
だとさ。
 最悪だこの女と思った。
そしてまあ彼女の右腕的存在というか実行犯がいるんだけど、警察はしっかりその存在を突き止めてたくせに、途中まで「数人は有能だ」と思ってたのに無能だった。
 まずさお天道様の下を歩かない様な男で偽名を使って生活をしてきて 警察に追われてる事を知っている用心深くて頭の切れる男が、街に出るときに変装してない訳ないじゃん!って誰でも解るよね。
しかも明らかこれがその実行犯だろうって言う変装した人物の描写があってそれをスルーした警察に読みながら同時進行で
「なぜ職質しない!!!」
 と突っ込んだ。
すれ違った後ひょんなことから「あいつが実行犯だ!」と気が付いて引き返すんだけど追われて自殺。
やるせない。
 明らかに警察の落ち度。
 
小説を読む快感=カタルシスってよく言われるんだけどそれにはさ、犯人は逮捕されなくてもいいけど
 「お前の正体はお見通しだ!」とせめて犯人をこころから屈服させてほしいのよ。
でも今回正体つかんでるくせに 警察(無能)のせいで 証拠がつかめないという。
だからそのシーンがなくて悪女はのうのうと世間様を騙し生きている、とな。
それなのに「私は今までお日様の下を歩いた事がない」とか
自分苦労してる
自分苦しい
とか言われてもお門違い。

全ての謎が解明されるもしくは示唆されてるんだけど読後感が悪い。
 悪女っぷりも好きじゃない 結末が悪い。


*******
とまあ、こんな調子でスカイプってことでラフな口調で語ってました。
おまけに個人的な読書ログにはもう少しマシな表現をしているのでそちらも。


構成自体は複雑さに負けず、明言されていない部分の真相を十分推理できる内容となっていることがかなり評価できる。でも読んでるそばから別視点の文章を読まずとも推測にかたくないのが残念だ(たとえば鈴のシーン)。そしてなによりもこれだけ面白くなりそうな要素があるのにもかかわらずページをめくる手が止まらないという現象に陥れなかったのが、評価を下げる点だった。個人的な好みもあるだろうけれど、描写というか文章が好みじゃない作品だった。想像力・構想力・構成力がすぐれている作品よりも、おおおお面白い!と夢中になれるような筆力のある話が大衆文化である以上なによりも大切なのではないだろうか。
この小説は犯人追及が目的ではないのは明白なのだから、犯人がすぐにばれてしまう点は作者の意図するところだろう。だが犯行理由・動機(ワイダニット)に重きが置かれているが、それよりもむしろ作者が悪女を書きたい!という欲求の方が中心に思える。その悪女っぷりには関心を通り越して嫌悪感すら抱いたのだから、ある意味成功と言えるかもしれない。
個人的な志向の問題だが、つかまらなくてもいいから「あなたの正体を知っています」と、動かざる証拠をなんとでも手にして彼女の前にさらし、そして仮面をすべて脱ぎ捨てた彼女が本心から屈服する姿がみたかった。あれだけ血も涙もないような仕打ちばかりしてきたのだから、彼女が敗北する姿を示すことがカタルシスなのでは。少なくともわたしにはそれをひたすら求めてた。そして彼についても最後何アレ。警察って無能なの?と言いざるを得ない。あの女の周辺にこの男がいることに確信を持っていて、且追われていることを自覚している身なんだから、変装の一つや二つはしてくるって予想付くでしょ?偽名で押し通してなかなかしっぽをつかませない男だって解ってたならさ。職質かけろよと本気で思った。彼・彼女に関しての結末は疑問を感じざるを得ない。
母が「超面白い!」と豪語して絶賛していたが、非常に納得が出来ない作品となった。それすらもきっと作者の意図なんだろうという思いと構成力さらに彼女の悪女っぷりを評価する。


*****
以上です。長いブログを読んでくださってありがとうございます。

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