忍者ブログ
AdminWriteComment
※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.
2025/05/23 (Fri) 02:19:45

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

No.494
2013/06/23 (Sun) 23:50:00

今日2個目の日記です。
恒例行事のように、今年に入って今日までに読んだ本の中で面白かったものを紹介しようと思います。
今のところ、93冊。うーん、6月中に100冊は行きそうでいかないかもしれません。6月まででしたら例年に比べてペースは速い方です。
あ、明日は佐藤多佳子さんの「黄色い目の魚」です。

長くなること必至なので、折りたたみます。
※今年わたしが読んだ本のランキングです。発売年などは関係なく。

* * *
 
1位 「捨て童子松平忠輝(上・中・下)」(隆慶一郎)
とにかく面白くて絶叫しました…! 戦国時代の戦略とかが好きな方は読んだほうがいいです。絶対に! 老獪な家康と、手玉に取られる秀忠の殺意。産まれて直ぐに「捨てよ」と言われた秀忠には関係ないと思われていた、権力闘争の渦にいつの間にか巻きこまれていて、それを大胆かつ正当な策略で潜り抜けていくのが痛快! 思い出すだけで心が躍る一冊。
(あらすじ)
「鬼子」として疎まれて育った家康の嫡子、松平忠輝。その身体能力は「鬼子」そのもので、そして明晰な頭脳と人懐っこい性格から周囲に人が集まっていく。疎んでいた家康でさえ、その実力を認めるようになるのだが――。台頭してきたゆえに狙われる命。そして幼いころの約束を守るため、忠輝は奔走する。


2位 「一瞬の風になれ(全3巻)」(佐藤多佳子)
青春小説の王道中の王道にして、色あせない超絶感動の一冊。主人公と一緒になって高校生に戻ったような気分になりました。彼ら他の試合に同じようにドキドキ緊張して、その連続でこっちが走ったように疲れて…。連がいたから新二は速くなれて、新二がいたから連もちゃんと練習するようになって。お互いの成長につながる素敵なライバル関係。青春小説で一番好き。佐藤さんは他にオルガン部を書いた「聖夜」もおすすめです。
(あらすじ)
中学まではサッカー少年だった新二が練習嫌いだが天才スプリンターである幼馴染の連の影響もあって、幾ら練習しても巧くならないサッカーから陸上に転向する。走ることのむずかしさを噛みしめながら、上手く走れた時の快感は忘れられない。連のように走りたい。もっと速く走りたい。連に追いつきたい。連にライバルだと思われたい――! ずっとかけっこしよう!


3位 「沈まぬ太陽(全5巻)」(山崎豊子)
打って変わってド直球の社会派小説。ずどおおおおんと心にきましたこれは。壮絶な展開に、言葉を失い、怒り、憤り、諦めそうになり。社会派小説ってこんなに面白いんだ、と目の覚める思いで夢中になった一冊。「不毛地帯」は少し重すぎて沈んだのでこちらです。
(あらすじ)
戦後間もなく半民半官となった国民航空の社員、恩地は前任者から労働組合の委員長に推薦される。議員や官僚の縁故採用が多く、本社勤務の彼らは日々半ドンのような状態だが、残業地獄の恩地や同期の行天よりも高い給料をもらっており、整備士などは人数不足ゆえ酷使された上、汚い労働者として見下されていた。そんな状況に疑問を持っていた恩地は副委員長の盟友・行天とともに動く。ストライキなど強硬手段をちらつかせ、勝ち取った労働条件の改善。だが示された移動命令。行先は中近東アジア。事実上の左遷に奥歯を噛みしめた。 貼られた「アカ」のレッテル、規則無視の僻地たらいまわしで果てはアフリカへ――。そして順当に出世する行天との間に深まる溝。 
そして度重なる事故により国民航空は世間からの非難の目を向けられる。その騒ぎもありへき地勤務を続けていた恩地は足掛け十年を経て帰国し会長室勤務へ。調べれば調べるほど明らかになる深い闇はどこまで続くのか。汚職・杜撰な経営の果てにあるものは――?


4位 「薔薇密室」(皆川博子)
どれにしようか迷ったくらい読み漁った皆川さんの本。「聖餐城」も捨てがたいなあ。短編集なら「猫舌男爵」。
今の作家の書くきれいにまとまった本ってすごいと思う。でもね、蛇行して余分な脂肪分を沢山吸収して、それを最後に斬って捨てていくような話の力強さって、とても迫力があるの。皆川さんの本は上品さと艶やかさと悪趣味さと力強さに満ちて、筆舌に尽くしがたい感動を与えてくれる…!
(あらすじ)
第一次世界大戦期のドイツ。瀕死の美しき青年将校を救おうと、脱走兵となったコンラートが駆け込んだ先は古い修道院だった。そこで薔薇と人間を融合させる研究をしている博士に出会い、青年将校を差し出す。失敗作元男娼の骸骨ヨリンゲルがまだ美しいままだと信じていること、生殺与奪権を持っていることに優越感を感じながら、コンラートは薔薇の世話にいそしむ。いつしか時は過ぎ、この古修道院にはハイニと呼ばれるドイツの男が奇形の子供たちを囲うようになっていた。
第二次世界大戦がはじまり、ドイツによってポーランドは再び消滅する。ポーランド人ルミカは空爆を受けおびえているところを、年下の少年ユーリクに助けられた。ある日彼が本屋のお兄ちゃんであることに気付いた。あのころから何年もたっているのに姿かたちが変わらないユーリクに唖然とする。家族を亡くしたルミカはユーリクとも離れ離れになり、写真技師のドイツ人ホフマンにかくまわれる。突然現れては消えていく本や性病に侵され身罷かったか隔離されて「いない」はずのホフマンの姉に惑わされ、何が現実なのか解らなくなっていく。ユーリクを助けたいと願う思いが前進させるのだった。


5位 「小暮写真館」(宮部みゆき)
ほっこりと温かくさせる天才です。悲しくもあり、それ以上に温かい家族の絆。こういうのを書かせたら天下一品ですよね。すとんと落ちてくる回答が心地よかったです。
(あらすじ)
花菱英一の両親が購入したのが築ウン十年ある「小暮写真館」。変わった両親はこの写真館をそのまま残して暮らし始めてしまったため、まだ「小暮写真館」が営業中だと勘違いするものが現れ、一枚の変な写真を押し付けられる。それはなんと心霊写真! 写真の謎を解くため英一は奔走する。同時にこの「小暮写真館」には小暮さんの幽霊が出るようで…。小暮さんの幽霊に会いたがる弟のピカ(光)と、英一が抱えた空洞の正体は…?


*****
なんだか女性の作家さんばかりになってしまいました。
他にも
三津田信三さん「水魑の如き沈むもの」
大沢在昌先生「絆回廊」
柳広司さん「パラダイス・ロスト」
石持浅海さん「八月の魔法使い」
なんかが面白かったです。

拍手

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[499]  [498]  [497]  [496]  [495]  [494]  [493]  [492]  [491]  [490]  [489
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリー
フリーエリア
ブログ内検索
最新コメント
[04/26 faux collier van cleef prix]
[10/31 rolex oyster perpetual submariner date fake]
[09/10 cartier promise bracelet fake]
[02/20 boucles d'oreilles van cleef papillon fausse]
[02/20 used cartier ballon bleu watches replica]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
MIRE
性別:
非公開
バーコード
P R
忍者ブログ [PR]