忍者ブログ
AdminWriteComment
※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.
2025/05/23 (Fri) 00:41:58

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

No.503
2013/07/02 (Tue) 23:36:24

ネタを書きに戻ってきました。
ちょっと大人な雰囲気。

カーテンの隙間から漏れ出た月光が、淑やかながらシーツに鮮烈なコントラストを生み出す。照らされたその上で向かい合って唇を合わせれば、巫山戯けながらも口付は忽ち濃厚になった。
溜息のように密やかで、それでいてやけに艶やかに湿った吐息と水音。漏れる声には色が宿る。
一旦離れ、絳攸は噛みつくように楸瑛の唇に喰らい付く。掛けた体重によって楸瑛の身体はそのまま光が作り出す白と灰色の海に沈んだ。
二人分の吐息は期待に満ちて煩い。
投げ出された腕の隙間と肩に手をつき、馬乗りの絳攸が再び顔を寄せるが、その鈍い光に輝く瞳がふと一点を捕えれば、驚きにやや見開かれた。
唇の上の鮮やかな赤。暗がりでも惹きつけられるような妖しい色彩に、目が離せない。
乱暴な口付が生んだ傷から、鮮血が滲んでいた。
「あ、悪い。血が…」
「いや、いいよ。舐めとけば直る」
絳攸がペロリと舐めるものだから、楸瑛とて悪い気はしない。
「お前の血は甘いな」
熱の灯った身体を密着させながら上目遣いで言われれば、楸瑛は焦らされた気分でクスクス笑った。
「血糖値が高いのかな? ダイエットでも始めようか」
絳攸の手が楸瑛の服をたくし上げ、その長い指がツと腹筋を辿る。それだけでゾクリと甘美な震えが期待とともに抑えがたい衝動を伴って背筋を駆け上った。
「必要ない」
生真面目な顔で応える絳攸の瞳は、どうしようもなく欲望に濡れていた。楸瑛も同じ瞳を絳攸に向けている。
楸瑛が一瞬唇に浮かべたのは、原始的故に魅力的な微笑。
余裕のなさに怖いほど精悍な顔を向けた楸瑛は、それでもゆったりと腕を上げて絳攸の頭に絡ませ、一気に引き寄せた。

拍手

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
≪7月の  | HOME |  判明した≫
[509]  [507]  [506]  [505]  [504]  [503]  [502]  [501]  [500]  [499]  [498
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリー
フリーエリア
ブログ内検索
最新コメント
[04/26 faux collier van cleef prix]
[10/31 rolex oyster perpetual submariner date fake]
[09/10 cartier promise bracelet fake]
[02/20 boucles d'oreilles van cleef papillon fausse]
[02/20 used cartier ballon bleu watches replica]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
MIRE
性別:
非公開
バーコード
P R
忍者ブログ [PR]