※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
No.537
2013/08/15 (Thu) 15:59:45
あと1冊読めば目標の年内150冊達成になります。
ちょっと自分でも読みすぎか、と思い引きました(苦笑)。いや、読書家の方に比べればまだまだ米粒くらいのレベルでしょうけれど。
さてさて、次は何読もうかなあ、といくつか頭の中に候補を挙げている状態です。
で、ちょっとだけ去年のマイベスト「影武者徳川家康」を読み返しているのですが、やっぱり震えるほど面白いです…!!
家康が関ヶ原で死んでしまって、混乱を防ぐために影武者の二郎三郎が家康になった、というのが大前提の設定です。大ほら吹きやらなんやら馬鹿にすることなかれ。歴史書やらを紐解くと、「もしかして…」と思わざるを得ない根拠が提示されています。この歴史的事実と作者の見解と物語が見事に融合し、熱くそして心躍る物語に仕上がっています。
また征夷大将軍を嫡子に譲ることで将軍家という基礎が出来上がるため、二郎三郎が征夷大将軍になりさらにそれを息子である秀忠にあけ渡さなければならない。つまり二郎三郎が征夷大将軍を就任を拒否したり、その位を秀忠に譲らない限り徳川家の基盤は盤石のものにならないという弱みがあります。征夷大将軍の位を渡した後でも、大御所政治と称し家康(二郎三郎)は居座ります(院政みたいなもの)。で、征夷大将軍の名称は引き継いでもその他の権利ははまだ家康が持っているのです。本当の家康ではない影武者風情に脅威を感じる秀忠の陰謀と、それを上回る二郎三郎の返しの一手がもうもうもうってくらい面白いです…!!
特に偶然目に留まって心を打ったのが、文庫版「中」の207-227。
この老獪さが癖になる…!!
こうなった端的な脈絡は以下にて。
その後、二郎三郎の使者によって顔を合わせた二人は
というわけで、これから準備して出かけてきます。
夜には戻ってくるのでその時また何かあれば。
あ、もともとはこの人の書き方をちょっと取り入れたいなあと思って読んだのですが。面白くて面白くて…! やっぱり好きです。
ちょっと自分でも読みすぎか、と思い引きました(苦笑)。いや、読書家の方に比べればまだまだ米粒くらいのレベルでしょうけれど。
さてさて、次は何読もうかなあ、といくつか頭の中に候補を挙げている状態です。
で、ちょっとだけ去年のマイベスト「影武者徳川家康」を読み返しているのですが、やっぱり震えるほど面白いです…!!
家康が関ヶ原で死んでしまって、混乱を防ぐために影武者の二郎三郎が家康になった、というのが大前提の設定です。大ほら吹きやらなんやら馬鹿にすることなかれ。歴史書やらを紐解くと、「もしかして…」と思わざるを得ない根拠が提示されています。この歴史的事実と作者の見解と物語が見事に融合し、熱くそして心躍る物語に仕上がっています。
また征夷大将軍を嫡子に譲ることで将軍家という基礎が出来上がるため、二郎三郎が征夷大将軍になりさらにそれを息子である秀忠にあけ渡さなければならない。つまり二郎三郎が征夷大将軍を就任を拒否したり、その位を秀忠に譲らない限り徳川家の基盤は盤石のものにならないという弱みがあります。征夷大将軍の位を渡した後でも、大御所政治と称し家康(二郎三郎)は居座ります(院政みたいなもの)。で、征夷大将軍の名称は引き継いでもその他の権利ははまだ家康が持っているのです。本当の家康ではない影武者風情に脅威を感じる秀忠の陰謀と、それを上回る二郎三郎の返しの一手がもうもうもうってくらい面白いです…!!
特に偶然目に留まって心を打ったのが、文庫版「中」の207-227。
(…)二郎三郎は何事もなかったかのような顔で熱海郷から江戸に帰った。すごくないですか(笑)! もうこのシーンは笑ってしまって笑ってしまって…! 秀忠の怒りと、家康(二郎三郎)のタヌキおやじっぷりがもう最高!
(…)秀忠のもとへは阿茶ノ局をやって、帰城のことをしらせただけである。仕方なく秀忠の方から挨拶と報告に自らやって来た。
「この度は奉行どもがあやまちを犯し申しわけござりませぬ」
いまいましさを隠しながら秀忠は云った。
「熱海の湯はよかったよ。将軍の身では気ままに入湯に出かけることもならず、気の毒だな」
二郎三郎は悠々と答えた。事実、秀忠の方は蒼黒くやつれ果て、二郎三郎は血色もよく丸々と肥えていた。
秀忠はしめ殺してやりたい思いにかれらた。このずるがしこいおぼれ一人のために、征夷大将軍ともあろう者がきりきり舞いさせられ。好き勝手なことさえできずにいるのだ。(226-7)
この老獪さが癖になる…!!
こうなった端的な脈絡は以下にて。
鷹狩に出かけた二郎三郎(家康の影武者)だが、幕府によって鷹狩の地とされた場所は、狩猟禁止になっているのにもかかわらず、罠が仕掛けられていた。怒った二郎三郎は聞き込みをする。人間による狩りが禁止された鷹狩場で、動物たちが繁殖し、近隣の田畑に被害を与えているため、百姓らは関東総奉行の内藤清成と青山忠成の許可を得て罠を設置したという合理的な措置だったのだが…。二郎三郎は自分の権威が脅かされたことに激怒し、戦闘準備を始める。という背景がまずあります。
いつもの脅しだと思って腹を立てながら悠然と構えていた秀忠(のお馬鹿ちゃん)だったが、家康(二郎三郎)の側近、本田正信に仲裁を頼もうと考えた。江戸城改築の折、骨抜き状態の城を攻め入るなど容易なこと。また、もし戦人たちが嗅ぎ付ければ、「海道一の弓取り」の家康と、戦を六に知らず関ヶ原の戦いでも失敗を犯した秀忠、どちらにつくかなど一目瞭然。もしくは二人の首を取り、新たに天下人になるか…。
青ざめた秀忠は正信は改めて調停を頼むのだが、「出来ない」と一蹴される。居場所が解らないという。疑う秀忠に「疑うなら腹を切る」「徳川の御家が崩壊するさまを見ずに死ねれば、望外の倖せにござる」とお前にはこの事態を収拾できまいという強烈な皮肉を呟きながら、切腹の準備を始めた。正信が死ねばそれこそ内乱一直線だ。腹を切らんとする一歩手前で慌てて静止の声を上げた秀忠に、いくつか策を授けたのだった。(207-221)
その後、二郎三郎の使者によって顔を合わせた二人は
「おやりになりましたね」というのを経て、あの展開です。すごくないですか(笑)!
「ああ、やってやった。がーんとな」
(…)二人は揃って、愉快そうに高笑いした。(222-224)
というわけで、これから準備して出かけてきます。
夜には戻ってくるのでその時また何かあれば。
あ、もともとはこの人の書き方をちょっと取り入れたいなあと思って読んだのですが。面白くて面白くて…! やっぱり好きです。
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