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No.550
2013/08/29 (Thu) 22:46:33

読了「ベートーヴェンな憂鬱症」。このイラストが笑えますが、弟子のチェルニー君にうんざりさせられる師匠感がよく出ています(笑)。

今回は、ベートーヴェンとチェルニーの出会い、つまり師匠が三十代前半の時から、完全聴覚を失っている晩年まで。当時の――ナポレオン体勢とその崩壊のあおりを受けたウィーン情勢を交えながら、時系列に沿った短篇で彼の恋人のことや、練習曲で有名な弟子・チェルニーのことが語られています。恋人は実在した人物ですが、もちろんフィクションです。

初めの二話くらいは、チェルニー君の表記が気になって気になって。
つい数日前に読んだ「モーツァルトは子守唄を歌わない」ではツェルニーとなっていたのに、今回はチェルニー。発音からみると「チェ」の方が表記はより正確らしいです。そんなことを気にせず統一すればいいのに。それとも後々重版がかかったときや、文庫化したときには表記を直したのかもしれませんね。

チェルニー君とベートーヴェン師匠のやりとりが相変わらず面白いです…!!
弟子を殴ろうと思った師匠が、敏捷なチェルニーにかわされて、行場をなくした手を誤魔化すシーンや、「最近の十二歳はすすんでいるんです」と言っちゃったりする十二歳のチェルニー少年。
あの、音楽室の厳めしい顔をしたベートーヴェンの肖像画や、すかした顔のチェルニーに、こんな血肉を与えた作者に乾杯!
貴族令嬢の弟子、ジュリエッタの返しも素晴らしいです。「破門にしたのではなかったの?」(表記の正確性は無視してます)と揚げ足を取って言うシーンなど、ベートーヴェンの弟子ってチェルニーもそうだけど、生意気な子が多かったんだなあ、とその苦悩が微笑ましいです(笑)。もちろんフィクションですが。

ミステリ的な部分は、二話目は当時の気風とあっていて、好きです。
三話目は中編なのですが、飽きてしまった(汗)。
それでも、歯切れのいい文章が楽しいです。登場人物の妙とともにこの本の魅力です。

ということで、森さんの本をこれからも読んでいきたいです。
多分、探偵ベートーヴェンの二冊は買います。好きだから!

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