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※個人の趣味によるブログです。基本的に本を読んでます。
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No.378
2012/12/17 (Mon) 23:02:10

今晩は。ちょっとだけお久しぶりです。
年内にちゃんと戻ってきたいなあ、と思ってます。ちょこちょこ書いてますし。
ブログはいつでも戻ってこれるんですが、何か土産(お話)を書き上げない限り、なんか甘えすぎかな、と思っている状態です。出戻り出来ず。あ、問題が解決していないのもあるのですが。いくつかはやっつけました。

本日現れた理由。
久々米澤さん「儚い羊たちの祝宴」が、面白かったんです…!
ポップでキュートでライト(に見せかけて社会派の)青春ミステリよりも、ダークサイドに満ちた作品の方が好みだあ、と電車の中で再認識を噛みしめました。薄暗い中で小さな明かりを頼りに絹糸の中に毒針を織り込んでいって編み上がったような、一篇一篇でした。
地の文が「ですます」口調な本って好きじゃなかったのですが、丁寧語でいい人を書くのではなくてダークに持ち込むと迫力が増しますね。丁寧語のヤ○ザが怖いのとは…全く違いますが(例えの失敗)。語り手がお嬢様と使用人っていうのも、独特の世界観があってムードが高まります。そして…ふふふ。お気に入りの話は一番初めのものと、妾の子が閉じ込められる話と、最終話。いやちょっとね、最終話のあの人の口調からして、この一連の出来事はもしかして…という想像がぱっと飛びでてきて、うわああそれなら超怖い! と思いました。これは完全に想像ですが、ミステリの世界には「操り」という甘美なトリックがあるわけです。まあね、今回はないんだけど。
とにかく面白かった。

一週間ほど前に読んだ田中啓文さん「笑酔亭梅寿謎解噺」は正反対の明るいお馬鹿な雰囲気のミステリですが、これも大好きです。続き物なので、続きを読むぞー! 不良と落語と関西弁とミステリの掛け算が、期待を裏切りません。思った通りの内容で、思った以上に面白くてウィットに富んでいます。人情味もあふれます。

そのさらに数日前に読んだ初野晴さんの「1/2の騎士」もよろしかったです。少女小説が好きな人にお勧め。ポップでキュートでリリカルなのにバリバリ社会派。ロールプレイングゲームのような感覚のミステリ。イケナイ恋に悩む弓道部の主将・マドカと謎の美少女サファイアとの関係がステキ。さてさてどっちが「騎士」でしょーか、と。

で、今年もあと二週間ほどですか。現在211冊読了ですか。今年中にあと10冊は本を読むと思うのですが。
ええと、2012年最大のニュースは岡嶋二人のすごさを知ったこと、隆慶一郎を読んだこと、で。
長くなるついでにランキングを折りたたんでおきます。

1.「影武者徳川家康」(上中下)
腹の探り合い、騙し合いが痛快。詰めが甘いとすぐ出し抜かれ、足をすくわれ煮え湯を飲まされる。飛び道具的な面白さ(って何?)。またね、男の友情が素晴らしいんだっ。
2.「王妃の離婚」
フランス王(婿)が不細工な王妃(王族)起こした離婚裁判の争点がなんと、「やったかやってないか」。完全八百長の戦いに、かつ伝説の男と呼ばれた田舎弁護士フランソワが立ち向かう。もうね、中盤に思わず拍手喝采そしてラストは感動。それまでの読みにくいなあってストレスが吹っ飛んだ。
3.「殺人症候群」
これはもう名作。「犯罪に対する報復」という難しいテーマの重さを残したまま、それでもぐいぐい引き込む文章の巧さ、物語の面白さ。見事見事! 圧巻!
・「DINNER(ダイナー)」
狂ってる。この人狂ってる! でなきゃこんな話(殺し屋専門の定食屋で働くウェイトレス)思いつかないでしょ。いつ殺されてもおかしくないウェイトレスオオバカナコとボンベロつくる料理のすさまじいまでの魅力、殺し屋(究極の職業)が絡み合い、何とも言えない緊張感漂うエンターテイメント。是非、ハリウッドあたりで映画化してください。今年読んだ究極のエンターテイメント。
5.「99%の誘拐」
今年一番の一気読みの本がコレ。ただひたすら面白くて感心して。スピード感がたまらない。ハイテク犯罪の完全なる先駆的小説で、今なお色あせない魅力を抱く名作ミステリ!
6.「ジョーカー・ゲーム」(シリーズ)
今年一番かっこいいと叫んだ本(笑)。柳さんが書くスパイミステリなんてカッコイイに決まってるもの。魔王とあだ名される伝説のスパイによってつくられたスパイ養成学校では何とも不気味な怪物たちが誕生する。目立たず、印象に残さず、の彼らなんだけど、紗がはがれた瞬間、謎が解明される瞬間が何とも鮮やか!
7.「おまかせハウスの人々」
SFって面白い、と思った一冊。設定は完全にSFなんだけど書いてあることは人間同士の関係。それが「フード病」やら「おまかせハウス」とかで浮き彫りになってる。あ、こんな人いるよね、とついつい思ってしまった。時には悲しく、時にはちょっぴり幸せに。でもね何より皮肉が効いていて、そこに至るまでの顛末が秀逸! 面白かったあああ。「歌の翼に」「鬼女の都」のどれを選ぶか迷いました。
8.「儚い羊たちの祝宴」
ええと、上の方に綴ってます。今日の今日でこの位置です。暗い魅力と驚きに満ちたダークミステリ!
9.「笑酔亭梅寿謎解噺」
金髪登坂頭の高校中退青年竜二が落語の師匠に弟子入り! 楽屋裏で起こる様々な事件を落語のお題と絡めて見事に解決していく。「ほら、師匠。さっき俺が説明したとおり」なんて言いながら、師匠の顔を立てる竜二。っていうかこれ全然「梅寿謎解」じゃないし(笑)! 装幀から題名まで、もうね、雰囲気が混然一体となっていて、思っていた話と違ったってことは絶対ない。思ってた以上に面白いけど。ウィットにとんだ落語の面白さにも触れられて、お得な一冊!
10.「空想オルガン」(「退出ゲーム」からのシリーズ3作目)
ポップでキュートでリリカルで実は社会派! 高校生の一生懸命な姿がカワイイ! それまでの事件一つ解決するにつき部員一人獲得というゲーム的な要素がなくなって、大会を通じて一つの共通の鍵があるからこそ、物語性が増していてイイ! シリーズ前作と比べて、ますますテンポがよくなってるしますます好きな作品に。なんていうかクライマックスまでに吹奏楽部の部員たちと物語が盛り上がってきて、続きへの伏線的な意味も含んでるんだよね。楽しみで仕方がない!

他にも
「未来いそっぷ」なんて、入れるとランキングが難しくなるから(カラーを持たせにくくなる)、外したけれどこれも本当に読んでよかった一冊。
しまった! 「蜻蛉始末」をいれるの忘れた! ええと、きっと5位、6位あたりに入ります。
「アルスラーン戦記」も現在進行形でどっぷりです。
さあて、明日は何読もう。

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